2010年06月アーカイブ
(2010年6月22日)

カテゴリ:マーケティング
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ワールドカップの「日本×オランダ」戦の視聴率が想定以上に低かったという。
NHK衛星の影響はかなりあるのだろう。アナウンサーが「CMはありません」と言ったのが原因だと報じる向きもあるけど、そんな発言はおそらく関係ない。
単に民放のスポーツ中継を嫌いな人が増えていると言うことだろう。
それは放送する側の方法論が通用しないと言うだけの話なのだけれど、これがスポンサー側にとって見ると、いろいろと問題が多い。一番困るのが、BSのインパクトがきちんと測定されていないことにある。
現在の測定方法ではBSはUHFなどと同じ「その他の局」扱いだ。一般にBS自体の視聴率は低いのだろうが、今回のようなケースだと地上波にカネを払う側としては「やってられない」ということになりかねない。
そもそも、オリンピックなどでもその傾向は出ていて、裏でNHK-BSが放送している場合は、地上波が思ったように数字をとれていなかったりする。
現在のペースで地デジ対応がすすんでいくと、来年以降は多チャンネル化が本格化する。地デジというと「アナログ停波」が話題になるけれど、本質的には多チャンネルのインパクトが大きい。人口の減っている国で多チャンネルというのは、どう考えても単価の下落を招く。
それに、NHKの影響は今後強まるだろう。基本的に不況でも急速に総収入が低下するわけではないので制作費を削ることもない。クオリティの差はますます開いていく。
また広告主によっては「NHKの視聴者」というのは、結構大切なお客さんでもある。
来年の7月以降に起きることは、結構想像のつかないことも多そうだ。