朝日の内閣支持率はなぜ低い?
(2011年9月5日)

カテゴリ:マーケティング
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テレビの件は、一回休み。というのも、昨日の朝刊各紙の発表した内閣支持率でどうしても気になることがあったからだ。
全般に「高め」というニュースだが、何と53%から67%まで思い切りばらついている。こういう数字が出ると、巷では特にネット上では懐疑的なコメントが溢れてくる。所詮こうした数字はねつ造であるという内容だ。
陰謀史観というのはいつの時代にもあるし、マスメディアへの疑念が出てくる土壌はあると思うのだけど、今回の数字はリサーチ上の観点から見てもかなり興味深い。
というのも支持率というのは基本的に「二択」である。いくつも選択肢があるような調査ではないので、今回のように1000前後のサンプルならそんなにブレないと思う。それなのに、朝日・毎日というどちらかと言えば論調が似ている二紙が申し合わせたような数字なので、突っ込まれてしまう隙はあるわけだ。
僕はこういう数字をねつ造とは思わないが、今回の数字はちょっと突っ込まれる隙はたしかにあると思う。まずは表を見ていただきたい。

まず不支持率はほぼ20%くらいである。ところが朝日は「それ以外」が29%と高い。そう、この数字が高いことで、支持率の絶対値が低くなっているのだ。この「それ以外」は「わからない・無回答」と思われるが、何でこんなに高いのだろうか。どうやら朝日の担当者も驚いたようで本紙をわざわざ買って読んだらこんなことが書いてある。
この29%という数字について「小泉内閣以降で最も多く、歴代首相に比べて知名度の低い首相への評価を有権者が留保しているとも読める」という解説だ。
たしかに朝日の8月までの調査では「それ以外」は20%前後で他紙と同じである。担当者が戸惑ったのもわかるのだが、この解説はいささか疑問がある。
なぜなら他の調査では、そうした傾向は見られていないからだ。なぜ朝日だけそうなるのだろうか。
実は政党支持率などを検証すると朝日の民主党支持率は31%で、これはかなり高めなのだが、同じく内閣支持率が低い毎日の民主党支持率は19%とかなり低い。つまり、各紙ともかなりひどくばらついているのだ。
結論から言うと、新聞社の世論調査の精度自体がかなり怪しくなっているとしか言いようがない。推測になるが、その理由は調査サンプルにあるのではないだろうかと思っている。別の数字を見ると推定できる根拠はある。
「新聞の世論調査はねつ造でないにせよ、それ程の精度でもない」ということはよく分かると思う。