喪中女子と妄想力ビジネス。
(2014年11月26日)

カテゴリ:マーケティング

先週、西島秀俊が結婚を発表して、直後に向井理も続いた。

ネット上には「早退した」とか「部下の女子が全く仕事しません」みたいな話が相次いでて、中には「これで福山雅治が結婚決めたら喪服で会社行く」みたいな書き込み読んでいて、「喪中女子」という言葉が浮かんだ。

まあ、週明けには早々に喪が明けている気もするんだけど、気になったのは、これ、男性側に同じようなことあるんだろうか?、と。

つまり、誰か女性人気タレントが結婚発表して同じような気分になるようなのって、あまりピンと来ない。先の書き込みに、ある30代の男性が「広末涼子が最初の結婚した時、同じような気分になった」と返答していたの見て、ああなるほどと思ったけど、今だったらどうなんだろう。

いわゆる人気上位の、綾瀬はるかや北川景子が結婚発表して、男性が「早退したい」というのを「そうそう」という雰囲気ってあまりないんじゃないか。

これって、別に女性タレントの力がないわけじゃない。むしろ、受け手側の空気の問題だろうな、と。

つまり、西島秀俊が結婚決めて、しかも元OLだったりすると「ちょっと、それだったら」という感覚で盛大に落ち込む女子、というのは社会的に「まあ、仕方ないなあ」と認知されてる。

だから、ウソかホントかわからなくても「早退した」みたいな話も、ある種のリアリティをもって共有されちゃう。男性がそういう態度しても、多分ネタにならない。

それって、「女子の妄想力って面白いよな」と世の中的に合意しちゃってるからなんだろう。

「いいの、私には西島さんがいるから」とか、日頃からお互いに言い合っていて、「女子ってそうだよな」とみんな思ってる。

だから、美術手帖の特集が「ボーイズラブ」になっちゃたりする。でも、男の妄想はこういう“市民権”を得るのではなく、もうちょっと地下に潜っていく。

男の妄想は「キモい」で片づけられるが、女子の妄想はますます「そういうものか」と、時に揶揄されつつも、時には微笑ましく見られる。

まあ、それはいいや別に。だったら、そこにはビジネスの機会もあるだろう。

まあ、既に女性の妄想力が築いた市場って、コミックやゲームで相当の規模になっているんだけど、ここで「女子専用の妄想テーマパーク」ってどうなんだろうか。

もう内容は細かく書かないけど、お台場辺りにつくれば、日本だけじゃなくて海外からも来るんじゃないかな。

そういえば、さっき気づいたけど美術手帖って「美術出版ホールディングス」なんだ。だったら、ぜひぜひこの手のビジネスはどうだ。まあ、もっともKADOKAWAは既に気づいているかもしれないが。