2016年06月アーカイブ

フジロック・フェスティバルが、ザワザワしている。

今年、政治団体の代表が出る、ということでネット上では疑問や不満が出てきた。その反論が出て、まあ収拾がつくわけでもない。みんな、いろいろ勝手に言っていて、それ自体がフェスなんじゃないかと。

僕は、最初に違和感を感じた人の気持ちがわかる。それは、「音楽と政治的メッセージ」云々という話ではない。毎年楽しみにしている、フェスの場に余計な風を吹かせないで欲しいんじゃないかと。だって、音楽ファンが期待してなかった人が出てくるんでしょ。

そのうちに、いろんな記事を見るようになったけど、可笑しかったのは「音楽はそもそも反体制」という説教記事だった。

ジャズもロックも、あるいは能もコミックもすべてのアートはそもそも反体制という有難いご託宣だ。もちろん、歴史的にはそうだろう。「若い人は知らないかもしれないけど」というお話だ。

ただし、それは「そもそも」の話だ。あらゆる音楽は聴衆と関係を結んでいく過程で、段々と変化する。当初は反体制・反権威かもしれないが、当然のように変わる。 >> 「音楽は反体制」という説教の息苦しさ。の続きを読む