2016年11月アーカイブ

ずっと読んでいなかったのだが、たまたま内田樹氏の最近のブログを読んで、感慨深いものがあった。「なぜ安倍政権は勝ち続けるのか?」と題したエントリーだ。

氏によると、現在の状況は「政権末期の徴候」であるのに高い支持率を保持しているのが、疑問のようである。

「日本人が愚鈍になった」という仮説はとりあず棄却されたようで、いろいろと考えていく中で、こうした結論を書かれている。

「日本の指導者を最終的に決めるのはアメリカである」

そして、「ホワイトハウスが『不適格』と判断すれば、政権には就けないし、就けても短命に終わる」と書かれている。氏によると、このことは海外の有識者も指摘しているが、日本のメディアは黙殺しているということだ。

さて。

僕はこのような考え方に対して、あまり「ピン」とこない。というのも、こうした言説自体は決して新しくないからだ。典型的なのは、田中角栄がロッキード事件で逮捕された時の「解釈」じゃないだろうか。

あれはもう40年も前の話だ。詳細は省くが、角栄は米国に嫌われて、「斬られた」という話は幾度となく聞いた。ただ、それは「酒場の与太話」のようなもので、最近も似たようことを話している年寄りの酔客を見た。

「あれは、全部アメリカの陰謀なんだ」という、その姿は酒場の彩りとしては、まあそれなりに味わい深い。

でも、それを大学教授を務め、知識人を自負されている方が書くのは、味わい深いというか、少々濃厚過ぎて、微かな哀しさも感じないではない。 >> 内田樹氏の知性的な生き方が、味わい深い。の続きを読む