「笑点」という番組は不思議なもので、中学生の頃までは家で見ていて面白いと思ってた記憶がある。ところが、実家を離れると見なくなり、ある日に大喜利を見たら全然笑えなかった。

というわけで、その後見る機会もなかったのだが、今回は久しぶりに見てしまった。妻ともども落語好きなので、寄席や落語会には結構足を運ぶわけで、新司会者はさすがに気になる。

メディアでは4月30日「歌丸引退」報道から、ああだこうだと書きたてていた。外部招聘か内部昇格か、とかもう大企業の人事そのもので、落ち着いたところは「最年少役員抜擢」ということになる。

これで、数年後に歌丸が「何も新しいことをしていない」と言って、クビにしようとして返り討ちにあえば、まるでどこぞの大企業のようじゃないか。

というわけで、いま報道を振り返るとタモリやたけしの名を挙げて「芸能界は大騒ぎ」とか書かれているものもあって、可笑しくなる。

だって冷静に考えると今回の騒動はきちんとシナリオが描かれていたはずだ。人気者のスケジュールをおさえるのは相当大変だ。発表から3週間の間に人選できるわけがない。 >> 笑点の人事をクソ真面目に論じてみる。の続きを読む



ラトルとベルリンフィルを聴いて、一週間が経とうとしているが、いろいろと反芻したくなるコンサートだった。チケットの入手自体が相当難しそうな中で「第九」に行けたのは幸運だったと思うが、曲の特性もあって終わった直後はホールも自分のアタマの中もグワングワンと揺れ続けたような感じだ。

ラトルがステージから語り掛けた、最後のメッセージを聴いて、もうベルリンフィルとの来日は最後になるんだろうな、と思った。個人的にはロンドン交響楽団とのコンビにも、別の期待をしている。

ベルリンフィルとの来日では、王道の名曲が多かったけれど、シベリウスやエルガーなどを聴けたら面白いだろうなぁと思う。いずれにせよ、これほどの余力を残してベルリンフィルを去る指揮者は初めてだろう。

ラトルとベルリンフィルの活動を「評価」できるほどの経験も知識もないので偉そうなことは書けないが、少なくても相当の危機感を持っていることはたしかだろう。

ちょうどラトルが就任してまもなく、クラシックの世界では「新譜」の価値がどんどんと失われてきた。

そもそも、昔の曲の新譜が後から出てくるのも不思議だが、20世紀はそうだった。録音技術が発達して、「新しい録音」自体に一定の価値があった。そして欧州以外でもファンが広がり、大衆化が進んだ。そして、カラヤンに代表されるスターが、覇を競い、メディアも煽った。 >> トップランナーこその危機感。ラトルとベルリンフィルの続きを読む



先日とある落語の会に行ったとき、マクラで都知事の話になった。

まあ、毒舌で鳴らす噺家だったんでケチョケチョンだったのだけれど、客席は大うけで「もっとやれ」という感じで、話している方が「マアマア」と抑えるくらいだった。まあ、止む無しをいう感じもする。

「パーティで政治と宗教の話をしてはいけない」というのは、けっこう昔から言われていることだろう。僕は、そんなパーティに縁がない頃に聞かされた。あと、祖父から教わった、パーティの心がけというのも思い出す。

それは「空腹でパーティには行くな」ということだった。たしかに、そうだ。

まあ、空腹で落語に行ってもいいかもしれないが、落語のマクラでも政治の話は難しいと思う。そもそも政治の話自体でシラけることも、十分にあるのだ。

そう考えると、女性が多い席で政治ネタをする人は少ない。年齢層が高めで男が多い時だと、時折マクラでふってくる。

そして、一番難しいのは、「それなりに人気がある政治家」の場合だ。

勘のいい噺家は、この辺りをちゃんと捉えている。そりゃそうだ。一定以上の支持率がある場合は、客の中にもそれなりの支持者がいる。そこを貶しても反応は鈍い。 >> 落語の客席でわかる政治家への「支持率」。の続きを読む



416jhPvryML最近はいろんな会社で、経営者をめぐる騒動が目立つ。昨日はベネッセのニュースが目立ったけれども、セコムの会長社長解任というのも驚いた。もっとも驚いたのはセブン&アイを巡る一件だったけれど、経営者を決定するシステムが変化していく過渡期にある中で、今後もこうしたことは起きていくのだろう。

『社長解任 権力抗争の内幕』という本が出ていて、これはさまざまな会社の経営実権をめぐるドキュメントだ。2月の出版で、東芝の騒動が最後に描かれるが、多くは昭和のケースである。住友銀行、関電、新日鐵あるいはフジサンケイグループなども取り上げられる。さまざまなトラブルのあとで、立ち直った企業もあれば、どこか引きずっている企業もあるのだろう。

それにしても「今とは時代が違うよな」と感じる点もあった。

1つは労働組合の存在感だ。いまとは比較にならないほどに大きい。ここまで経営に介入していたのかと改めて思う。

もう1つは、いわゆる「裏社会」とのかかわりだ。現在においてどうなっているかは何とも言えないが、想像以上に露骨な時代もあったのだと感じる。 >> 男の嫉妬が会社を揺らす。『嫉妬の世界史』の続きを読む



以前勤めていた会社の後輩にあたる、斎藤迅さんから「一瞬でやる気を引き出す38のスイッチソング」 を恵送頂いた。

カテゴリーを超えて様々な曲がリストにあって、それは音楽が人々を励ましてきた歴史の縮図のようだ。

その中で「ふるさと」についても書かれていた。本書には数少ない日本の曲だが、この詩にはちょっとした仕掛けがあり、そのことを僕は高校の先輩から聞いた。高野辰之 による有名な歌詞は次の通りだ。

 

兎追いし かの山

小鮒釣りし かの川

夢は今も めぐりて、

忘れがたき 故郷

 

如何に在ます 父母

恙なしや 友がき

雨に風に つけても

思い出ずる 故郷

 

志を はたして

いつの日にか 帰らん

山は青き 故郷

水は清き 故郷

 

よくある話だとは思うが、子供の頃は「うさぎ美味しい」だと思ってた。昔の田舎ならそんなものだろう、と思ってたのだ。もちろん「ジビエ」など知るわけもない。 >> 「ふるさと」が誰にとっても名曲である理由。の続きを読む