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週末に一人で信州・上州をクルマでまわった。帰路、草津に立ち寄って一風呂浴びてクルマを走らせていると、立て看板が目に入った。

「重監房資料館」(サイトはこちら

どちらかというと、花火大会などでの「臨時駐車場」のような風情の立て看板で、観光施設のような感じではない。カーナビの画面に目を向けると、ちょうど国立療養所の近くだ。ここにハンセン病患者のための療養所があることは知っていたが、「重監房」は知らなかった。ふと興味をおぼえて、国道から脇道へ入る。

しばらく砂利道を進むと、建物が目に飛び込んできた。まだ新しい。2014 年の開館のようで、ちょうど1年経ったようだ。

「重監房」とは、「特別病室」の別称だが、何も特別な治療をしていたわけではない。ある種の監獄のようなものであった。ハンセン病は隔離政策をとってきたため、各施設では脱走を試みたり反抗的な者も出てくる。そうした人を「厄介払い」するための監房だった。

その建物は戦後に取り壊されたが、高さ4.5mの壁に囲まれた絶望の部屋が館内に再現されている。ビデオを見て、再現された監房を歩き、発掘された遺品展示を見る。

重苦しい空間だが、行ってよかった。この施設は患者たちの運動もあり、国(厚生労働省)が建造・運営をしている。あまり広告するという性格のものではないだろうが、草津という有名観光地の近くでもあり、もっと知られてもいいところだと感じた。

そして、この資料館の隣の敷地は患者たちが暮らす平屋の赤い屋根の建物が並んでいる。 >> 草津・重監房というハンセン病の記憶。の続きを読む