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4120R3EDRHLネット上でこんな見出しのニュースがあった。

子供が親を「呼び捨て」「ちゃん付け」 そんな親子は「気持ち悪い」か

5月23日のフジテレビ系「バイキング」で「子どもが親を名前やちゃん付け」で呼ぶことを許せるかどうか?というテーマだったそうな。

番組の視聴者アンケートでは3割ほどが「許せる」ということだが、教育評論家などは「好ましくない」という話だ。まあ、「どんどんやれ」というコメントにはならないだろう。

ただ、十代の若者が家族に対していだく感覚は結構前から変化している。「おばあちゃん、かわいい」みたいな言い方に戸惑ったという話も、15年以上前だったと思う。いま調べたら「かわいいおばあちゃんになりたい」みたいな記事が出てきた。

で、「家族をお互いにどう呼ぶか」というのは、言語学や日本語論の分野でも結構面白い。この議論を提示したのは、慶応義塾大学の言語学者の鈴木孝夫氏だが、「ことばと文化」はいま読んでも本当に奥が深い。

言語学の概略から文化論まで、まさに縦横無尽に語ってくれる。

1973年の出版で、海外事情の紹介などは、いま読むとやや時代を感じるが、論旨の骨格は太い。amazonの言語学カテゴリーでは1位である。 >> 「家族をどう呼ぶか」は日本語ならではの問題だった。の続きを読む