広告代理店をはじめとする「ギョーカイの情報優位性」が崩れたという話を書いたが、では、今後再び優位性を取り戻すことができるのか。またその必要はあるのか?という話を考えてみよう。
その前に、そもそも「情報優位」ということは、広告ビジネスにおけるキャリアにおいて必要なことか?ということを考えておきたい。
僕は、職種によっては、この「情報優位」は今後も大切だと思っている。
キャリアを考えた時に、最も分かりやすい差別性は「技術優位」である。つまり抜群のスキルがあること。広告業界だとクリエイターは、この技術優位性がカギとなる。
では、営業やプロデューサーなどはどうか。実は「売る」というスキルだけで技術優位に立つことは結構難しいと思う。広告の仕事で収益をあげるというのは一般のセールス技術とは異なるのだ。
もちろん、「売る技術」が個人のキャリアに直結することもある。自動車セールスなどが好例だ。
年100台売るような実績があれば、他のディーラーに移籍してもかなりの数字を残すだろう。不動産の営業なども似たようなものがある。こうした業界における市場価値は「売る技術優位」である。
広告ビジネスの場合は少々違う。「この人を採用したら、媒体を10億売りそうだ」とかいうような技術力を見ることは少ない。
では何を見るか。
「彼/彼女が営業として働いたら、うまく人間関係を構築できるか」が一番のポイントである。つまり、広告ビジネスにおける営業は、社内外の人々との「関係構築力」をテコにして「情報優位」を維持することができるか、がキャリアの分かれ目になる。クライアントの課題に対して、最適な資源配分をおこなえるかどうか?
では、この情報優位を今後高めるためにはどうすればいいのだろうか?それとも広告ビジネスに関わる人が、クライアントに対して情報優位を築くことはもはや困難なのだろうか?