上場している広告代理店が相次いで、というかお揃いで業績見通しを下方修正した。
こういう環境なので「仕方ない」ことにも見えるけど、色んなことの"ツケ"が回ってきたのかな~という気もする。
事業主と付き合っていると、「あの大騒ぎは何だったのか?」という話もよく聞く。"大騒ぎ"というのは「コンタクトポイント」「タッチポイント」「統合マーケティング」など、要するに「マス広告だけじゃないフル装備」のご提案騒動のことだ。
いざ頼んでみると「できる人がいない」「出てきてもいなくなる」とかいうことも多いようで、それじゃぁサスガにまずいだろと言う気もする。
原因は単純に見える。マス広告離れに危機感を感じた代理店が「マーケティングの総コストの維持」を第一に考えたからだろう。
たしかにマスメディア離れは観察される。だが、どんな市場でもフル装備でいけばいいというわけではない。
たとえば一般消費財。飲料、食品、トイレタリーなどスーパーやコンビニで売っているようなカテゴリーのものは、当然TVCMが一定の効果を果たす。ただ、店頭の価格政策に原資を投じた方が売上げに効く、と思われれば相対的に「割高」であることが問題なのだ。
ちゃんとしたクリエイティブと出稿計画を組めば、一定以上の効果は今でも十分に認められる。そうじゃなきゃ、広告しない。
一方、ネットの発達でストレートの広告が効かない。だからこれからはAISASだという議論の胡散臭さもここにある。
こういった検索型の消費に強いのは、エレクトロニクスや精密機器などの耐久消費財、出版物やディスクなどのエンタテインメント、ホテルなどのサービス産業、さらには金融商品などだろう。
そういう峻別もなく、色んな企業に「一通り」の提案をばら撒いたツケがここに来て結構効いている気もする。
まずいなぁ、と思うのは毎回妙なカタカナ語の「製品」を売ろうとする傾向が強いこと。今も昔も事業主が代理店に期待しているのは"アイデア"しかないように思うんだけど。