僕は、さまざまな業界のクライアントの仕事をしているので特定の企業をここで批判することはしない。たまにブランド戦略に疑問を唱えたり、業績を分析したりするくらいである。
ただ、このニュースについては自分の考えを明快にしておきたい。
それは、ソフトバンクのグループ3社が入社希望の大学生に対して「特別面接枠」を設けて、この枠に応募した学生には契約をとるための「営業活動」をさせ、その実績を評価に加味するというものである。
詳しい話は、こちらにもこちらにもある。
これが法令違反かどうか、厚労省も調査するというが、それが違反であろうがなかろうが、あまりにもひどい。
僕は、大学で「キャリア・ディベロップメント」を教えている。学生に対して特定の企業を勧めることもしなければ、その逆もない。だが、ソフトバンクのこの方法は強く批判するし、さすがに「問題がある」と言う事になるだろう。
理屈からしても、おかしいことは多い。実際は営業活動なのに報酬を払わなければ「ただ働き」である。窃盗罪ではないが、「盗っ人」と言われてもいいようなことだ。
就活はただでさえ、学生生活の貴重な時間を使っているのに、それで儲けるのか、ということになる。ちなみにこれはインターンとは全く異なるものだ。
しかし、一番の問題はこうした理屈ではない。
やっていることが、あまりに「卑しい」の一言に尽きる。
志のある企業であれば、こんなに卑しく、さもしい行為をするとは思えない。ソフトバンクがいかに大企業だろうと、いや規模が大きいからこそ、この発想があまりも卑怯に思える。
景気後退下で怯える学生の不安につけこんでいることが最大の恥ずかしいところだ。
弱者を食い物にしていれば、やがて報いが来るだろう。
ソフトバンクの採用HPには社長をこう紹介している。
「孫正義は、確かに有名人です、発言も威厳があります。でも子供のようにピュアな人柄が、社員の一番の自慢です」
たしかに、営業活動ということについてはピュアかもしれないが、ここまで卑しい子供はそうもいないだろう。
「白戸家」の笑顔の裏に潜む、卑しい素顔が見えた気がした。
仰る通りです。
私の時代は入社後に理想との違いに気づき、それからが勝負(よくもわるくも辞めるも頑張るも)という感じでしたが、それは四半世紀前の時代で、現在本当にこんな会社が存在していることもビックリします。
確かに日本のTOP100社の中でベンチャーから台頭したのはSBだけですが、もうベンチャーでもないですしね。