中学から高校にかけては、クルマに対する関心は一時薄れていた。どちらかというと鉄道の方が好きで、祖父にねだってブルートレインで九州まで連れて行ってもらったりした。先刻、その役目を終えた「はやぶさ」だったと思う。
免許がなければ、運転もできない。それだったら、鉄道の方が自分で乗れるから面白い。新玉川線の渋谷~三軒茶屋の開業日に乗りに行った記憶もある。
クルマへの関心が再度高まるのは大学に入った頃で、免許を取ったこともあるがそれだけではないと思う。
TVCMに関心を持ち出した結果、再度クルマの名前を覚えるようになったのだ。
なんと言っても、当時の広告においてクルマは花形であり、大学生を含む20代の日本人は、多分に大きな影響を受けていたと思う。
その中でもホンダのCMはマジックのようにクルマ好きの、というか多くの若者の心を捉えていた。
シティ、シビック、そしてプレリュード。80年代の前半は、少なくてもTVの画面の中ではHONDAの時代であった。
個人的には、2代目のプレリュードがボレロの音楽とともに颯爽と画面に現れた時の衝撃は印象的だった。
なぜ、あのCMがいいのかは未だにうまく説明できない。広告の価値とはその時代の空気によって規定される。この広告を思い出すたびにそのことを実感する。
ブランド価値の理論などが、広告制作で駆使されるようになる前のことだ同じ頃、米国ではペプシのCMが次から次へとヒットして、マイケル・ジャクソンの出演した作品が話題を席巻していた。
当時のホンダのCMには、取り立てて凝ったコピーがあるわけでもない。ただただ、カッコいいという印象だった。
ネットで調べると、当時のCMを見ることができる。
さすがに、これが今オンエアされても同様のインパクトがあるわけではないだろう。ただ、ガッカリするということもない。
うまく説明できないことを長々書くとタマが悪そうにしか見えないので、とりあえず止めるけど、あの盛り上がりは何だったのだろう。
自分の学生時代の経験の正体というのは、未だによくわからないものである。