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就職活動は「戦争」ではない。
(2009年10月22日)
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就職戦線、という言葉がある。受験戦争という言葉もある。
ただ、就職活動というのは戦争ではないと思う。じゃ、何で戦争化してしまったのか。それは、就活を「戦争」にすることでビジネスを成立させて来た人がいたからだ。
いわゆる就転職支援会社である。
大学入試のように「人気ランキング」で企業を序列化して、学生に情報を発信する。採用側と学生側の間を取り持つこうした企業活動を、はなから否定するわけじゃないが、いま相当な転機に来ているような気もする。
気の利いた大学生は、就活の途中で「就職と恋愛」の類似性を指摘する。見た目のいいものどうし、能力の高いものどうしが恋愛で結ばれるとは限らない。ジグソーパズルのように不定形同士が合うかどうか、という点で共通点がある。
もう少し考えると、面白いことがわかる。恋愛と戦争はまったく逆のベクトルを持つということだ。恋愛は生命の誕生につながるが、戦争は生命を奪うことにつながる。
就職が企業にとっても学生にとっても「生産的な行為」であるなら、ランキング化して競争をあおるような行為は、本質的に「就職」の価値の正反対にある。若い人の言葉だと「マギャク」という感じだろう。

学校受験は、戦争的になる。それはジグソーパズル的な要素が少なく、数値的な要素で判断されるのだから「不合格」という名の「戦死者」が出るのも必然ともいえる。
しかし、「内定をもらえない」者は、たまたまある年代の時期に、就職先に巡り合えなかっただけだ。それが、わずか数ヶ月の間で戦いの「敗者」となるような、今の日本の就活は根本的におかしいのだ。
しかし、という「婚活」という名の新たな戦線が生まれても、誰もそれを疑わないような状況だ。就活はまだまだ不毛な戦いとして続いていくのだろうか。
そして、就転職会社の学生への「煽り」はほとんどが広告的手法だ。僕が担当している今年の大学の講義では、徹底して「採用広告の嘘」「就転職会社のあおりに騙されない心構え」という視点で教えている。採用が厳しい時ほど、就職業界に棲息する「カルト」に振り回されるからだ。
とりあえず、「就職人気ランキング」をやめました、という会社は出てこないのだろうか。
そうでもしないと、就転職支援ビジネスは存在意義を失っていくと僕は思っている。


コメント(2)
[ ゆうじんじ ] | 2009年10月22日 18:50

至極同意です。
特に新卒はひどいですね。

学生が受験「戦争」をやってきてるから同じ公式で勝ち負けつけた方が分かりやすいんですよね。就活中に「受験とは違う」という意識付けに対して負荷をかけないから、入社後初めて負荷を知り、それに耐えられず辞めたり病んだりするんだと思います。体育会出身者が重宝されるのってその辺りの脱皮があるからだなーと思ってます。妥協なき正解探しの公式では導き出せない社会の理不尽さ、みたいな。

インターネットの影響も大きいと思いますよ。
僕たちはナビ黎明時代ですけど、その前の人たちってハガキ書いてたわけでしょ!?
ありえないくらいめんどくさいし、腱鞘炎になるから、どっかでいい意味の諦めがついていて、妥協が成立したはずなんですよね。

みんな耳年増で、キレイなもん好きで、与えられてきたから、努力しないでも果実が得れると思ってます。
「足りない」という経験が足りませんね。


ちなみに転職の方も同じ公式ですよね。
某紹介会社の「あなたの年収はいくら?」って話も同じ公式です。
この広告のウラで世の中では転職して年収下がっている人の方が多い真実。
ちなみにこのギャップを知らない人たちには現場のクロージングで実はメチャ苦労します。。


[ 一若者 ] | 2009年10月23日 22:35

就職活動目前の一若者ですが私も違和感を感じています。
最近ではインターンシップでスキルを身につけ就活を有利に進めろ、というような広告も多いですね。
私も恐怖感を煽られ、短くない時間やっていました。
もちろん勉強になりましたし、無駄だったとは言いませんが、学生の間は友人を作り、もっと多くのことに興味を持ち、勉強に力を注ぐべきだったと今では思います。

海外ではLinkedinというサービスが流行っているらしいですね。日本でもこういったWebで人材を探す企業が増えると雇用の流動化が進むのではないでしょうか。




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