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「不況だ、さあ広告しなさい」という人々。
(2009年11月 5日)
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「景気後退期こそ広告費を増やすべき」という議論がある。
というか、そういう記事があって数ヶ月前のことなので読んだ人も多いかもしれない。こちらのページでその論拠が示されている。
本文にある次の言葉が要約だ。(以下引用)
小泉氏は、過去の景気後退期の広告宣伝費とその後の売上高の相関関係を実証的に分析。「不況期に広告費を増やした企業は、いち早く業績低迷から脱出する。一方、広告費を減らした企業は業績回復に長い時間を要する」という驚くべき結果を明らかにしている。(引用以上)
さて、この議論をどう考えるべきか。事業主に聞かれることもあるが、結構スッキリしない話でもある。
「不況期の売上高と広告費に相関関係」とあるが、たしかに"相関関係"であり"因果関係"ではない。不況期でも広告費を増加させた企業はその後も売り上げを伸ばすという「現象」があるわけだ。
では、「この不況でも広告費を増やしましょう、減少などもってのほかです」とコンサルティングできるか、というのは想像つかない。
このデータはこうも読める。「過去において不況期でも広告費を減少させないだけの余裕のある企業はその後も売り上げを伸ばす」ということだ。
つまり、強い企業は逆風下では相対的にますます強くなるということである。
現在の状況が過去と異なっている面もある。インターネットなどの新媒体が増加して、新聞やテレビなどの単価は下落傾向にある。したがって、プランニング次第では、広告費を減少させても出稿量を維持することもできる。
「広告費の増減」で議論するのではなく、「出稿量の増減」で考えたほうがいいだろう。
また、この議論には続きもある。

こちらのページを見ると若者の最大の情報源は「今も変わらず、新聞・雑誌である」ということだ。論拠はこの先生のゼミの学生を「観察」した結果だそうである。
多くの事業主は、年代別の媒体接触のデータをよく見ているだろうが、どう思われるのか。これについては、僕はコメントしないけど。
ひとつ重要なのは、「新聞社」「広告業協会」など「広告ビジネスの側」からの「アカデミックな提案」だということである。
きわめて厳しい経営環境の中で、雇用を整理すればメディアに叩かれ、そのメディアは「広告をしないと売り上げが落ちる」言って来る。事業主の気持ちを考えたことがあるのだろうか。
いまの広告ビジネスに必要なことは、こうした理論武装よりも、事業主の苦境を思いやる想像力なのではないだろうか。


コメント(2)
[ サトシ ] | 2009年11月 5日 19:58

いつもブログを拝見して勉強をさせていただいております。
ただこのエントリーに関しまして、、
おっしゃることは尤もだと思うのですが
http://www.nikkei.co.jp/value/vol1-1.html
↑この企画はページ最下部にある通り「PR」です。
つまり日経新聞と日経BP社のタイアップ自社広ですね。
提灯「記事」でさえもない、単なる「広告」のコピーに対して目くじらをたてられても仕方がないかと。。


[ Author Profile Page 山本直人からサトシへの返信 ] | 2009年11月 5日 20:07

コメントありがとうございます。
PRであることはわかってますが、何だか逆効果になるんじゃないかな、と心配申し上げたわけで(笑
こういうのが出始めると、広告ビジネスへの信頼は低下するんじゃないかと思ったりして。




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