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ブランディングと代理店。
(2010年3月23日)
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広告代理店がブランドマネジメント手法を開発して「主力商品」に育てようとしてからどのくらい経つのだろうか。
と思って、自分のことを思い出した。僕が代理店でシステムつくりのメンバーになって、「ブランド本」を出したのが1998年で、もう12経っている。(本題と関係ないのだが何となく呆然...初めて自分の名前で論文出した時ってまだ34歳だったのか...)
と、気を取り直して「広告代理店がブランド構築に関わる」ということについて、ちょっと考えてみたい。
広告代理店が企業のブランド構築を主導すると、幾つかの「クセ」が出てくる。それが最近曲がり角に来ている気もするのだ。
まずは、コミュニケーションを重視したがること。場合によってはマス広告に「落とし込む」ことばかりを考えているような人もいる。概して年配の営業に多いのだけれど、これはもはや通用しないだろう。
そして、全体的に情緒価値を重視したがること。「機能だけではなく、消費者との絆を大切」というのは正論なんだけれど、情緒価値だけの差別化は、景気後退時には通用しないことが明らかになりつつある。
その結果、ブランディングの対費用効果については「ムニャムニャムニャ」になってしまいやすい。
しかし、一番困難なことは情報量が飛躍的に増えた結果、企業が想定したブランド価値が伝達しにくくなっていることだと思う。丁寧に価値規定をしたところで、消費者はブランドをさまざまな面から知るようになった。

美しい広告よりも、価格.comに書かれている情報や、アウトレットの店頭のほうが「リアル」である。リアルな世界で勝つためには、相当なタフさが求められてくる。ブランドは、すぐに素っ裸にされてしまうからだ。
結局、ブランディングは事業主の、それも経営者の責任によっておこなわれることが望ましいのだ。ユニクロ、マクドナルド、ニトリなど現在「強い」といわれる会社は「何を提供するか」という商品・サービスの開発指針と機能価値が徹底している。
その指針づくりこそがブランディングなのである。
また、こうした企業が自社店舗を持ち価格決定権を握っていることも興味深い。価格決定権が実質的に組織小売りに移ったいま、メーカーがコミュニケーションによってブランドの付加価値をつけても販売につながりにくくなった。このような環境下での一般消費財のブランディングをどうするかについては、まだまだ未開発の部分も多い。
マス広告は認知に徹すればいい、という意見も聞く。結局は商品開発に尽きる、という人もいる。
いずれにせよ、代理店主導のブランディングは曲がり角に来ている。というか、「曲がってみたらとりあえず野原でした」みたいな状態ではないだろうか。
業態を超えて新しい道、まさにwayを作るチャンスなのだと思う。




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