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(2010年3月19日)
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佐藤浩市は謎だ。
実は、ビール会社のCMの中でも何年かにわたって転職もしているようだし、飲むものも変化している。
たしか5年ほど前までは1人で飲み歩いておいしそうなモノを食べていた。カウンターで隣り合わせになった若い女性にメニューの漢字の読み方を教えたりして。
で、翌年にはいきなり会社の管理職になっていた。景気がいいのか、部下連れてタクシー拾って屋形船でみんなで飲んでいた。
この頃はビールが好きだったらしい。
そうしたら去年は海辺のようなところで、1人で飲んでいた。仕事は辞めたのか、元々オフの日なのか。1つ気にかかるのはビールから発泡酒に転向したことだった。何かあったんだろうか。景気も悪いし。
とか思ったら、今年はまた上司になっていた。そうか、やっぱ会社員だったのか。いいことがあったようで、オフィスで部下とハグしている。
ただ、その後屋上のようなところで、やはり1人で発泡酒だ。みんなで行けばいいのに。いや、ブランドによって「帰属」とか「コミュニケーション」とか「達成」とか事情があるとは推測できるんだけど。
謎はここにとどまらず、彼は女性の部下の前では、またかなり違う側面を見せる。厳しかったり、悔しがったりするんだけど、今度はクルマに乗って、いきなり走り出す。
いいのか、さっき屋上で飲んでたんじゃないのか。
よく見ると、この会社、ネームプレートが英語だったりしてどうやら外資系に見える。
佐藤浩市、転職していたのか。この厳しい時期に。
そういえば、彼は育毛もしっかりやっているのか。さすが「理想の上司」スキがない。

2016年に東京オリンピックは実現できなかった。
それはそれで、まあ仕方ないとは思うのだけど「いくらかかったんだよ」と突っ込まれる時勢なので、とりあえず正直に報告されたらしい。
総額は150億円で、その財源は都税と民間資金だったけれど、民間からのお金が想定より少ないため、6億円の赤字になるという。
なんで、それを知ったかというと「じゃあ電通に6億円負けてもらいましょうか」というニュースを見たからだ。
一番金払った電通に債権放棄をしてもらおうという話になっているという。
似たような話は横浜でも起きているようで、こちらは開国博「Y150」がこれまた厳しい決算になるので、博報堂とADKに減額交渉をするということがこちらで報じられている。
似たような話で、ちょっと違うのは開国博の場合は契約があって、それを根拠に話が進行していることだ。どうやら概算で契約したけど、イベント契約後に金額を確定というものだったらしい。
そうなると当然減額交渉というのはあり得ることだし、法的措置というのも可能性が出てくるだろう。

自治体と広告会社。の続きを読む

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今週の火曜日は、"最後の授業"だった。青山学院大学の淵野辺キャンパスで経営学部1~2年対象の「キャリア・ディベロプメント」が、今年で終わりになったのだ。
淵野辺というのは町田から二駅。最初は電車で行っていたのだけれど、クルマにしたら想像より早く行けた。後期の火曜午後は大体クルマで走っていたけれど、それも今年までだ。
最初は「遠いなぁ」と思っていたんだけど、国立府中から野猿街道を抜けるルートは、アウトレットやショッピングモールなど都心にはない施設も多く、結構寄り道もした。
後期の講義なので、毎回終わると真っ暗で寒かったことが印象的だ。
青山学院の学生と接するのは初めてだった。
4年間教えたけれど、なぜか1年目は1年生が多かった。その後2年が増えたのだけど、初年度の学生はなぜか人懐こいのが多く、その後食事に行ったり、就職の相談に乗った。
120名あまりの講義でそうした親密な関係が生まれると思っていなかったのでちょっと意外で嬉しかった。そうした私的に交友のあった学生が、当人のイメージどおりに就職できたのもありがたい。
異変が起きたのは一昨年の講義からだろうか。リーマンショック以降、学生が想像以上に不安になっていったようだ。自由に質問を書かせても「就職活動はどうなるのでしょうか」というものばかりが目立った。
2年生中心になったこともあるのだろうが、経済変動が学生生活に与える心理的影響がこんなに直截的であることを実感した。
以前なら「モテナイのですがどうすればいいでしょう」みたいな質問があって、それも一応答えていたんだけど。そう、2006年から翌年は社会にも余裕があって、かつ人手不足で就活は売り手市場だった。その余裕はキャンパスにも及んでいた。
よく若手に「夢を持て」という大人がいる。入社式などでそういうことを言う人間を基本的には信用しない。「持て」とメッセージするのではなく、自然に「夢を持てる」社会にするのが大人の仕事だと思うからである。
そんな気持ちで4年間講義をした。最初は「遠いなぁ」とか思っていたが、行かなくなると決まると、ちょっと寂しくなるものだ。
で、大学での講義がなくなるわけではなく、4月からは青山キャンパスで3~4年を対象にした新しい科目を教える。青山学院大学経営学部に「マーケティング学科」が新設されるのに伴い開講するのだ。
科目は「マーケティング・プロフェッショナル実践」ⅠとⅡを半期ずつで、週1回通年で教える予定だ。
今月末締め切りの講義内容をまとめつつ、今年のリポート採点もしなくてはならない。
そうそう。「入社前に飲みに行きましょう」とわざわざ元旦に僕の携帯にかけてきた学生との約束も果たさねば。

(2010年1月20日)
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僕が大学を受験する年の2月。毎日家で最後の追い込みをしている頃のことだった。
ホテルニュージャパンが焼けて、JALの「逆噴射」事件があった。
そして就職活動をしていた年の夏。たまたまサークルの仲間と飲んでいる時に、後から来た友人が言った。
「JALが落ちたらしい」
帰宅してテレビを見ると、大変なことになっていた。
受験や就活など、自分が追い詰められているような時に起きたニュースは、まさに「エピソード記憶」として良く覚えているものだ。JALの昨日のニュースを聞いて、改めてそう思った。
そして、入社して配属された東京ビルにはJALの本社も入居していた。地下の社員食堂、通称「JAL食」へも行った。
JALという会社に特段の感情はないが、こうした事態になると妙な感慨が湧いてくる。
JALはかつて広告においても一世を風靡していた。特に1960年代のグラフィックはいま見ても質が高い。自分自身が生まれる前か幼少の頃なので記憶にはないが、入社してから当時の年鑑で知った。
時代も追い風だった。
広告を作る際の「いい環境」というのは幾つか挙げられるのだろうが、もっともありがたいのは消費者が「下から目線」になってくれること。つまり「憧れ」というポジションを獲得できているということだと思う。
かつてのJALはまさにそういうポジションにあった。飛行機に乗る、そして海外に行くことはまさに憧れだった。しかし、その広告は節度が感じられて、それがまたトップブランドとしての風格を漂わせていた。

日本航空。の続きを読む

めずらしく、テレビドラマを見た。しかも、2時間以上も。
見たのは、フジテレビの「最後の約束」。昨年末から、分かりやすいくらい意図的に「嵐」を特別扱いしたそうな全マスメディア総出のキャンペーンがあったので、どうやって"着地"させるのかな、と気になっていたのだ。
あと制作費がホント厳しそうな中で「チカラ入れたドラマ」って、どんな水準なんだろう、というのを何となくチェックしておきたかったというところもある。
感想から言うと、お金も払わずスイッチ入れただけで2時間にわたってあの程度楽しませてくれれば、テレビもまだ十分面白いんだな、と思った。イヤ、ミステリーとして見ると突っ込みどころ満載だし、25階の本社ビルに何であれしか社員がいないのかとか、いろいろあるんだけど。
清掃員、バイク便ライダー、カフェの店員、保険営業マン、セキュリティセンターの派遣社員。5人の職業は「大企業」と接点があるけれど、大企業の社員ではない。強者と弱者、打算と友情という典型的な二項対立のお話なんだけど、5人の職業設定とどこかで成年を拒否したがっている空気感がストーリーとは別の部分で共感されるんだろうな、とか思ってみたり。
予算的に追い詰められる中で、テレビの底力が出るのか出ないのか。今年、何となく気になるところではある。

(2010年1月 6日)
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オバマ大統領が、先の米デルタ航空の爆弾騒ぎについて「情報機関のへま」と言い切ったというニュースを見て、いささか驚いた。
これは日経の記事の見出しだけれどわざわざ「へま」という日本語をあてるのだから、それなりの表現に違いない。
この原語は"screw up"であることは日経の記事にもあるけれど、google.comのNEWSを見ると、早速REUTERSのこんな記事を発見した。ヘッドラインに"svrew-up"とあるので、この表現自体がある種のニュースなのだろう。
僕は英語に疎いのでよくニュアンスは分からないけど、どうらや結構きつい表現であることがこんなページからもわかる。
たしかに「へま」というのは当たっているかもしれない。まあ、「日本の政治家が言ったら」と考えた時「公安のへま」くらいはギリギリだろう。これが「公安のボケ」では別の意味で収拾がつかなくなりそうだ。
面白いのはあえて「へま」を伝えているのは今のところ日経くらいで他の新聞のウェブサイトは、あえてここを伝えていない。なぜかロイター日本版もそうである。
大統領の空気感を伝えるなら、この「へま」という言葉を伝えるのは結構大切だと思うのだが。

朝のNHKニュースで「鳩山首相がtwitterで情報発信へ」と聞いた。
この発想、個人的には結構疑問だ。それは政治論ではなくコミュニケーション論の面からそう感じるのだ。
小泉政権以降、短命な政権が続いたけれど、その1つにコミュニケーションの問題があったと思う。例の毎日のインタビューは(そもそも必要なのか疑問だけどそれはともかく)、首相イメージを全く変えてしまった。
小泉以降の首相は「小泉と比較される」という宿命を持った。「ワンフレーズ」で「決断する」ということが「首相の仕事」になってしまったのだ。
今はあまり話題にならないが、小泉政権が長持ちした理由の1つがハンセン病裁判の「控訴せず」だったと思う。政権初期のあの決断があったから、その貯金がかなり長持ちしたのではないだろうか。
その後毀誉褒貶はあったものの、例の「郵政解散」でも「黒か白か」という決断を今度は国民の側に委ねて、大勝した。
しかし実際の世の中はいろいろなことが絡み合っていて、一部を取り出して白黒つけるというのは乱暴ではある。むしろ「白か黒か」で決断できないことが多い、ということを説明するのが今の政治の役割だと思うのだ。

小泉純一郎の幻影。の続きを読む

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気のせいかもしれないが、今年は街でクリスマスソングを聞く頻度が少なかった気がする。 "クリスマス"というイベントに対する感覚が変化しているのだろうか。
そもそも、クリスマスというイベントは広告と相性がいい。クリスマスというイベント自体に広告的要素が溢れているのである。
クリスマスが本当にキリストの誕生日だったわけではないようだが、異教徒との関連や布教活動など、まあ「大人の事情」で冬至付近となったらしい。
まずこれによって、「最も人恋しくなる季節」に、人々が家路に急ぐような習慣が身についてしまった。その上「前夜」を祝うというわけで、ムダに光を使って飾り立てることになる。
どうしたって、ロマンチック(半死語)な気分になりやすい。その上で、一年の終わりだ。ゆったり休むにはもってこいである。
つまり、この季節自体が"メディア"として大変優れているのだ。
メインのコピーは"Merry Christmas"だ。Xmasという記号もある。
ツリーというシンボルもシンプルだけど、優秀だ。そしてキャラクターとしてはサンタクロース。これがまた太っ腹な感じで、子供心をくすぐる。煙突やら靴下などのエピソードも豊富だ。
さらに、クリスマスには数々の名曲がある。教会で歌われるものから、ロックまで実に幅広い。
じゃあクリスマスという"広告行為"の広告主は誰なのだろか。少なくても「キリスト教」ではない。それは今晩教会に行けば分かることだ。
ちょっと陳腐になるけど、あえて広告主を探せば「資本主義」ということになるかもしれない。米国のクリスマス商戦は個人消費の25%程度という。あまり意味のない仮定かもしれないが「クリスマスがなかったら」、どういうことになっていたんだろう。

クリスマスという「広告」。の続きを読む
(2009年12月15日)
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日経が値上げするという。それも、駅売店などの店頭売りに限って、ということらしい。
朝刊が140円から160円。率にすると14%以上だから今どき豪気というか、何というか。売り上げの減少が12%程度であれば、増収になるというのがとりあえずの「目論見」ということになる。
でも、どうなんだろうか。日経のブランド価値はかなり毀損するように思える。
日経によれば、とりあえず世の中は「デフレ」だという。デフレをどうにかせい、と言っている中での「大幅値上げ」と言うのは、何なんだろうか。
デフレ・スパイラル克服のための率先垂範とうい可能性もあるけれど、おそらく「値上げでもしないとヤバイ」くらいに、減収になっていると考えるのがフツーである。
不況の中で、「売れないから値上げ」というのは、端的に言えば経営としてはNGだろう。そして「自社の経営のできない経済紙」というのは、「地震で自社ビルがつぶれたゼネコン」とか「寝タバコで全焼した消防署」のようなものだ。
そういう新聞の書くことにありがたみがあるのか。ブランド力が低下しないわけがない。
それと、サラリーマンのインサイトを無視しているのが痛い。多くの勤め人はこの値上げに対して想像以上の嫌悪を感じると思う。「代わりはないだろう」と足元を見られている気がするのではないだろうか。
まあ、広告減に加えて、実際は宅配の減少が予想を上回っているのかもしれない。もともと朝日と日経の併読者は結構多いと言われるが、60歳以上がこの一年の不況で「一紙にするか」ということになってしまったケースは多いだろう。二紙にとっては正念場ということになる。
この値上げの吉凶は、将来マーケティングテキストの「価格戦略」のケースタディになるかもしれない。

鳩山首相が小沢一郎幹事長らと会食した、という、まあ別に内容的にはどうでもいい記事で、「アっ」と思ったことがある。
というのも、"小沢一郎幹事長について「非常にご満悦の様子だった。雰囲気は非常に良かった」と述べた。"というコメントを見たからだ。
言葉って無意識の感覚が出るわけで、「ご満悦」というのは、"ご"がついているわけだし、普通格上の人に対して言うわけである。接待なぞして、「得意先はご満悦でした」というわけ。社長が専務とメシ食った後に「専務もご満悦だった」とは、まあ言わない。
ぜんぜん関係ないことを思い出したのだけど、学生時代にサークルの中で密かに付き合ってるつもりの男女の関係が気づかれる理由の1つに、「先輩後輩なのに、タメ口だった」というパターンがよくあった。気をつけていても、ついついそうなるわけで。今はそういう感じがあるのか知らないけど。
まあ、言葉は人間関係をよ~くあらわす。
でも、「ご満悦」にも例外がある。それは赤ん坊というか幼児が相手の時だ。お気に入りのおもちゃを与えてもらって「スッカリご満悦ねぇ」とかいうパターン。
首相にとっての幹事長は「上司」なのか、「ガキ」なのか。どっちでも納得できそうなのがすごい。