naoto_yamamoto:Blog / 広告って、なに?
home
profile:自己紹介およびこれまでの経歴について
concept:著書・論文・およびその他の活動実績
works:しごとの基本的発想について
service:提供できる具体的なしごと内容
form_NY:マーケティング、キャリアのことから雑記まで
ヤマモト・リポート:マーケティング、コミュニケーション、キャリア等についての不定期刊リポート
昔のブログ
contact:お問い合わせ

このブログについて
広告をめぐる今とこれからについて考えます。

このブログを購読


アーカイブ



トピックアーカイブアーカイブトップ
(2009年11月24日)
タグ:

analog-digital.jpg
電通が「電通デジタル・ホールディングス」という組織を作るらしい。
広告ビジネスはご存知のようにマスメディアの売り上げが急減しているわけで、いわゆる「非マス」な分野に注力しているのはいまさらの噺、いや話なんだけど改めて「デジタル」という文字を目にすると不思議な感慨もある。
つくづく、電通は「マーケティングの会社ではない」という実感と、「メディアは誰にも譲らない」という意志みたいなのを「デジタル」から感じてみるのだ。
僕がクライアントとマーケティングの課題を洗い出しているとき「デジタルをどうにかしたい」という話題は聞かない。消費財でマス広告中心のクライアントが「ネットでどうにかならないか」「インタラクティブを強化したい」という話は今でも多いけど「デジタル分野」という概念は聞かないな。
そもそも、デジタルってどういう分野に使われるのだろう?
いわゆる「ネット」というのはコンピュータをベースにした通信技術なので「デジタル」だ。またネット以前から「デジタル録音」のような技術はあって、これは「アナログからデジタル」のように、もう何十年も前からイメージされている概念だろう。
いずれにせよ、「情報処理」や「配信」の世界では「デジタル」であることは、それなりに重要なのだ。
ただし、「モノを売る/買っていただく」というマーケティングの世界では、そのデジタルによってどんなソリューションが可能なのかが重要なのだ。

電通と水道管。の続きを読む

放送倫理・番組向上機構(BPO)という団体の名前は最近になって、耳にすることも多い。放送番組に対する苦情などの申し立てを審理する機関で、みのもんたの番組で行き過ぎた表現があった、とかそういう個別案件の勧告をしていた。
今日発表されたのは、「バラエティー番組」全般に関する、リポート。つまり視聴者からやたらと苦情の多いバラエティー番組に対する「ご意見」である。
リポートはBPOのホームページの「第07号」である。PDFで見られるのだけれど、これは興味深い。メンバーを見ると、そう簡単にテレビに文句つけるだけとは思えないのだけれど、さすがに考えたようだ。バラエティーの過去を振り返りつつ、現場への提言になっている。
バラエティーと視聴者との関係について触れられているキーワードは、バラエティーだけでなくドラマなどにもあてはまるし、テレビ以外のメディアにも、そして広告にも合致すると思う。
『「つまんねえよ」と視聴者は言う』『視聴者は素人ではない』とか。
一方、文体など、かなり昭和臭が漂っていて、無理している感じもあるのだけれど、分析自体は骨太で、社会構造の変化を上手にかつ、学生辺りが読んでもわかるように表現しているな、と思う部分もある。
一読に値するユニークなリポートだと思うのだけど、読んでいるとなぜか哀しくなるのも事実だ。
理由は簡単だ。老いた親が、中年になってもダメなドラ息子を諭しているような感じが漂うのである。一代で財をなした偉大な創業者と、困った二代目。親の財産で食っているから、オリジナリティはなく、人望もない。
でも親も見離せないので、わかりやす~く「お説教」しているという図。
制作費や視聴率に挟まれて厳しい戦いになっている現場は、この「愛の説教」をどう感じるのだろうか。

楽天の業績がかなりいいようで、この記事によれば1~9月の連結純利益が3.5倍だという。これは皮肉なことにTBSHD株の処理にともなう数字だったりもすようなのだが、営業利益だけでも25%増。
一方のTBSは、社員が報道現場で逮捕されるという状態で、中間決算で赤字になったあげくのC級ぶりを発揮してる。
楽天は赤字企業を連結子会社にしなくてすんだわけで、こういう記事を見ていると「明暗」と言いたいところなんだけど、ネットでニュースを見ていると、またまた違った角度から見えるものもある。
楽天が本拠地にする宮城の球場の座席が少ないので、機構側が増設の実行を要望したという。これは参入時、つまり2004年の段階で、参入条件として「約束」していたのだが、放っておかれたらしい。
それで、要望となったのだけど、この記事にあるオーナー代行の発言に独特の腐臭が漂う。要するに消極的なんだけど「今後、参入条件の座席数に法的拘束力があるのか検討したい」と言ったらしい。
これって、遅刻して怒られた小学生が「法律に違反してない」とか言ってみる程度のレベルじゃないのかな。オーナーが約束して計画まで発表しているんだから、法的拘束とはもともと水準が違うんじゃないかと。
少なくてもこの営業利益があれば、そんなに難しくないだろうに。
もし、楽天がTBSを傘下に収めていたら、歴史に残る「残念な統合」になったかもしれない。
見てみたかったような、やっぱそうでもないような。


10年以上前だが、まだ会社員だった時代に「脳科学」をかじったことがある。「脳」の機能が注目される前だったのだけど、ちょっと興味を持ち始めた方がいて、研究テーマになったのだ。
最近になってまた流行っているようだけど、広告やマーケティングでも「脳」が出てくると、「ああ、行き詰っているんだな」という感じがする。脳が重要なのは確かなのだが、そこを研究して成果になるかというとかなり悩ましい。
そもそも「頭がよくなる」「金持ちになる」「アイデアが出る」という類の本は、信じないほうがいいと思っている。その通りなら人生楽勝だが、そうはいかないので人々はまた悩むのである。
ちょうど研究している頃、茂木健一郎氏の「脳とクオリア」を知った。難解な印象があったけれど、その後は脳科学の泰斗となって、わかりやすい本も出しているようだ。
個人的には「脳本」は一種の疑似科学的な面、言葉を変えれば宗教的な面があると思っている。だから今回の税金未納の件も「課税されちゃった教祖」みたいなもんなのだろうけど、毎年手間隙かけて申告している者から見れば言い訳がひどすぎる。こちらの取材記事を読んでつくづくそう思った。
「脳に詳しい人」=「賢い人」とは限らないことがよく分かる。最後に「節税には興味がない」と言っているけれど、「納税には興味がない」のだろう。

「景気後退期こそ広告費を増やすべき」という議論がある。
というか、そういう記事があって数ヶ月前のことなので読んだ人も多いかもしれない。こちらのページでその論拠が示されている。
本文にある次の言葉が要約だ。(以下引用)
小泉氏は、過去の景気後退期の広告宣伝費とその後の売上高の相関関係を実証的に分析。「不況期に広告費を増やした企業は、いち早く業績低迷から脱出する。一方、広告費を減らした企業は業績回復に長い時間を要する」という驚くべき結果を明らかにしている。(引用以上)
さて、この議論をどう考えるべきか。事業主に聞かれることもあるが、結構スッキリしない話でもある。
「不況期の売上高と広告費に相関関係」とあるが、たしかに"相関関係"であり"因果関係"ではない。不況期でも広告費を増加させた企業はその後も売り上げを伸ばすという「現象」があるわけだ。
では、「この不況でも広告費を増やしましょう、減少などもってのほかです」とコンサルティングできるか、というのは想像つかない。
このデータはこうも読める。「過去において不況期でも広告費を減少させないだけの余裕のある企業はその後も売り上げを伸ばす」ということだ。
つまり、強い企業は逆風下では相対的にますます強くなるということである。
現在の状況が過去と異なっている面もある。インターネットなどの新媒体が増加して、新聞やテレビなどの単価は下落傾向にある。したがって、プランニング次第では、広告費を減少させても出稿量を維持することもできる。
「広告費の増減」で議論するのではなく、「出稿量の増減」で考えたほうがいいだろう。
また、この議論には続きもある。

「不況だ、さあ広告しなさい」という人々。の続きを読む

restaurant.GIF
たまには政治の話。
新政権が発足して、先月頃までの支持率は十分に高かった。これはある意味当然なわけで、多くの国民にとって「自分で選んだ内閣」だから、支持はされる。
投票したのに支持しない、というのは「投票した自分がバカだった」ことを認めるからである。
ところが、ここに来て何となく怪しい空気が流れてきた。典型は郵政をめぐる謎の人事だろうか。
こういう時の心理をわかりやすく考えてみよう。評判がいいと聞いて有名なレストランをようやく予約したとする。ところが3ヶ月待って行ってみると、どうもサービスが怪しかったり、料理が今ひとつだったりする。
「いや、これが今時のスタイルなのだろう」「俺の方が味を知らないからな」というように、人は自分の行動を正当化しようとうする。心理学でいう「認知的不協和」の状態になる。
これが、今の民主党政権に対する空気感だと思っている。ここで「不支持」と言うことは、2ヶ月前の自らの行動を愚かだと認めてしまうからだ。民主寄りの記事を一生懸命書いていた週刊誌の見出しが最近痛々しくなっている。
では、このレストラン、「メゾン・ド・ミンシュ」はどんなことになっているのだろうか。

「メゾン・ド・ミンシュ」の認知的不協和。の続きを読む

nitigin.JPG
国内経済が「二番底」になるとかならないとか、そんな話を聞く。
鉱工業生産などは回復していて、経済全般については「回復基調」という前提だから「二番底」という話になるのだろう。
しかし、国内消費市場についていうと「底のまま」という感じだと思う。したがって、国内の小売関連や広告やメディアなどの産業はいましばらく厳しいと思っている。
2007年頃まではグローバル市場で得た利益で、国内の高コストを支えてきた面があった。自動車やエレクトロニクスなどが典型である。その構造がすっ飛んだので、広告やそれに依拠するメディアは大きな影響を受けた。
現在の「回復」も対新興国などへの輸出がある程度持ち直していることが大きい。国内について言えば、年末にかけてジワジワと悪化してきてもおかしくない気がする。
ただし、「二番底」というより「底割れ」という感じかもしれない。
幾つかのデータが不吉な兆候を見せている。
たとえば、日本銀行の「生活意識に関するアンケート調査」だ。図のグラフを見れば不吉感は高まる。(図はクリックで拡大)

二番底というより、「底割れ」の気もするが。の続きを読む

自宅近くのカフェに雑誌「広告」があった。
博報堂の出している雑誌であるが、退社以降目にしていない。どうなってるんだろうと思って、パラパラとめくってみた。
読み進めていくと、しばらくして、何だかとても不安な気分になってきた。
特集は「2020年をデザインする」という内容だ。「こういう時代だからこそ」というわけで、誌面には「明るい未来」が連なっている。
では、それで希望が湧くかというと、僕にとってはまったく逆で、読み進むほどに不安になるのだ。
理由は、この特集の過剰な楽観にある。
メディアの報道が消費の後退を招く恐れは、僕も自著で指摘しているし、共感するクライアントも多い。過剰な悲観報道には問題が多い。
では、過剰な楽観はどうなのだろう?

雑誌「広告」から湧き上がる不安。の続きを読む

japan-baseball.jpg
朝のニュースで「今週の予定」を見ると、「28日 自民党新総裁決定」とあって、それが今日の午後であることに気づくまでに時間がかかってしまった。
まあ、巨人の優勝も翌日の午後に、webを眺めていてから気づいたくらいなので、僕の感覚が変なのかもしれないけど。
総選挙から1ヶ月近く経って、調査などを見ると"変化"への期待もそこそこ大きいようだけど、個人的には少し懐疑的だ。
それは官房長官がいきなり「全員野球」と言ったことから始まっている
「全員でやる」というのに、何で「野球」なのか。この言葉の加齢臭はかなり強烈な感じがするんだけど、政治家はまったく感じていないらしい。
そもそも、あなたたちは野球をするのか、政治をするのか。
「全員サッカー」とか「全員シンクロナイズドスミング」とか言い出すと、違和感があるはずだけど「野球」はスルーされている。
まあ、これはマスメディアの加齢にも関係しているわけで。そもそも、首相や経営者の動向記事で「続投」「再登板」が普通のように使われている。「ワンポイント」とかいう表現もされる。
野球を知らない人は「投げる」や「板」が、どうして人事に関係するのか?と。理屈でいえば、かなり変だ。
とか思ったら鳩山由紀夫も「全員野球」と言って、自民党の谷垣氏も「全員野球」と言った。そうしたら世代交代を掲げる河野太郎は「全員野球には反対」と言ったらしい。
この時点で、世代交代もかなり怪しい気がする。

「全員野球」という加齢臭。の続きを読む

本や雑誌が売れないという話は、「ネットの時代にカネを出すのがバカバカしい」とか「そもそも不景気でカネがない」とか、割合と「おカネ」との兼合いで語られてきた気がする。
それはそれで分からないでもないのだけれど、なんか割り切れないな~という話を知り合いとしていた。モノが行き渡ってしまうと、3次産業にシフトして「物欲から情報欲へ」みたいになり、「情報大爆発」の中でいろんなビジネスチャンスがあるんだよん、という物凄く大雑把な話をみんな思っていた気がする。
まあ、そんなものだろうと僕も思っていた。
でも、そもそも「情報欲」が何となく低下しているんじゃないか?というのがその知り合いと話していたときの根拠のないカンだった。
根拠がないわけじゃないんだけど、最近殆ど本屋に行かないし、新聞も家に来るけど読まないし、テレビのニュースも見なくなっているけど、特に不便もなく仕事ができていて、情報に飢えていない自分自身を思うと、何だかそんな気もしていた。
なんてことを考えていたら、「フリーペーパーも結構大変だよん」という主旨のこんな記事があって、もしかしたら「情報欲」もホントにそこそこになっちゃったのかな、と思ったりしたのだ。

R25の部数と「情報欲」の曲がり角。の続きを読む