naoto_yamamoto:Blog / 広告って、なに?
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広告をめぐる今とこれからについて考えます。

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合衆国のオバマ次期大統領が、閣僚名簿を順次発表している。
今朝のニュースでは、ガイトナー氏やサマーズ氏らの「次期政権経済チーム」の顔ぶれが報じられている。オバマ氏は「雇用の創出」を最重要視して、「財政赤字であっても財政出動をためらわない」と述べていた。
単に顔ぶれを見せただけではなく、政策のコンセプトも明らかにしている。
実際の就任は来年の1月20日なので、これほど早めの発表は異例だという。いちいち覚えているわけではないが、まだ大統領選から3週間である。たしかに早い。そういえば、2000年の選挙なんか「物言い」「審議」のあげく長々と「写真判定」だったから、この頃は確定していなかったはずである。
ニュースを見ていて思ったのは、「ああ、ティーザーだな~」ということだ。ティーザーという言葉は最近一般化してきたが、元々は「ティーザー広告」という手法のことである。新商品の一部などを小出しにして、「間もなく凄いのがやってくる」ようにして、発売前からジワジワ期待を高める手法である。
で、面白いのはこの「ティーザー」の意味。

オバマのティーザー活動。の続きを読む

結構、唐突で謎の多い事件もあり、また2年目ということでさすがに影が薄かった「ミシュラン2009」。昨年は発表後には侃侃諤諤の騒ぎであったけど、そもそも、あのガイドの是非をメディアで論じた時点でミシュランの勝ちである。
いまや、ミシュランというと日本ではグルメガイドの代名詞になっていて、あれがタイヤメーカーのプロモーション策であることを知らない人もいるかもしれない。
「ああ、レストランガイドと同じな名前のタイヤだ」とか、思ったりして。
「世界一を集めた本と同じ名前のビールだな」というようなものである。
とにかく、昨年も今年も新聞を始めとして多くのメディアがミシュランのリストを報じた。結果としてミシュランガイドと、掲載されたレストランの広告となったわけだ。
日本のメディアもお人よしである。マス広告が不調だと嘆いている傍らで、あれだけタダで広告するなんて。
三ツ星をとられたようなシェフの方は、当然のように精進されているからこそ、それを取り巻いて騒ぐ人々は本当に愚かにしか見えない。
だが、昨年掲載されずに「ホッとした」レストランが、今年も載らずに安心した方も多いだろう。東京の文化はガイド一冊で語れるわけがないのだから。

ドコモが携帯機種のシリーズ名を一新するらしい。この記事が大変詳しく背景を分析しているが、ライターの石川温氏が書かれている疑問と同じことを僕も感じた。
この記事を引用すると、新たなシリーズは『これまでの「90X/70X」シリーズという区分けを廃止し、「STYLE(スタイル)」「PRIME(プライム)」「SMART(スマート)」「PRO(プロ)」という4つのシリーズに一新した。』ということらしい。
この変更に対して石川氏はこう述べている。
『特に疑問なのは、ドコモが「90X」といういまや「ブランド」と化した型番を捨ててしまったことだ。若年層の間では90Xを持っていることはひとつのステイタスにもなっていた。まさに90Xシリーズはドコモのトップブランドでもあったのだ。
 BMWが1シリーズから7シリーズと数字で格付けが決まるように、ドコモの型番も、ちゃんとユーザーに認知されていた。これはauやソフトバンクがまねをしたくてもできなかったことだ。』
この指摘は的確だと思う。そしてブランド研究の立場から補足しておきたい。

ドコモの型番は資産ではなかったのかなぁ。の続きを読む

自分が勤めていた会社についてコメントすると何らかの意図を感じられるのではないかと、勝手に思っていることもあって、あまり書かなかったのだが、今回の事件については一言述べておこうと思う。
それは、博報堂が障害者団体向けの「低料第3種郵便物」制度を悪用していたというこのニュースの件だ。この朝日の記事では「悪用」と書かれているが、「福祉制度を意図的に利用しようとしたものではないが、結果として制度の趣旨を逸脱することとなり認識が甘かった」というコメントになっている。
クライアントの量販店は「認識の甘さを痛感する」と認めているが、この博報堂のコメントはすっきりしないと思う。責任はない、と言っているように思える。
しかし、どうだろうか?

博報堂の事件に思うこと。の続きを読む

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「広告はラブレター」という言説が若い人の間で話題になっていたようである。佐藤尚之氏の「明日の広告」で展開された議論が新鮮だったらしい。
一方で、私などの世代のように80年代からせいぜい90年代前半に広告業界に入った者にとっては目新しい話でもない。むしろ、懐かしさを感じる。当時は「広告は私小説」とか「メッセージはラブレター」みたいなことを言う人は多くいて、ただ今にして思えば戦前生まれの人々であった。
比喩は本質を突くとは限らない。だが、この「広告=ラブレター」という議論をどのように捉えるかによって、その人が「何を生業にしているか」が分かる気がする。
この議論に共感し「ラブレターが届きにくかったり、興味を失ったいるのだ」という著者の議論に共鳴できる人は「広告業界」の人であると思う。
「ちょっと待てよ」と思うのは、マーケティングの世界で生きている人である。
今、私は広告業界の人と直接仕事をするのではなく、マーケティングの世界から広告を「one of them」として見ているのだけれど、そうなると「広告=ラブレター」というのは、特殊なルールを前提にしているのである。
それは「いいラブレターを届けて読まれればもてる」という前提だ。
しかし、今の消費市場はそんなものではない。

広告=ラブレター論の陥穽。の続きを読む

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ヤマト運輸が思い出したようにネコの広告をしている。ではなくて、ネコをキャラクターにして宅急便の広告をしている。ネコ好きにとっては、ネコが見られることだけで十分嬉しいのだが、しかし僕としては、何だかもったいない気もする。
だって、他に言うことがあるではないか。
別にヤマト運輸に文句があるのではない。せっかく優れているのだから、そこをもっと具体的に訴求すればいいのに、どうしてネコなんだ、というように思うのだ。
今日は、妻と近所にできたカレー屋にランチに行こうと思っているのだが、来るべき郵便が来ない。先方が郵便局の何とかパックで送って来たのだが、昨日不在の時に来たらしい。本日午前中の再配達していなのに、まだ来ない、といまこうやって書いているのが11時45分。郵便局に電話しても配達員がそもそも携帯を持っていない。
ヤマトならこんなことはありえない。

ネコもいいんだけどさ。の続きを読む

BaseballColoringPage2.JPGプロ野球に関心を失って久しい。というか、特に興味のあるスポーツもないのだが、だからと言って何の不自由もなく、見たいものは他にもある。
ただ、仕事柄「ああ、こうやってダメになっていくのか」と思うことはある。組織としてもビジネスとしても、日本のプロスポーツは「やってはいけないこと」に満ち溢れていて、そういうサンプルとしては貴重かもしれない。
プロ野球でいうと、「クライマックス・シリーズ(CS)」というのが、それに当たると思う。たしかに、その数試合の興行は効果があるかもしれないが、失うものの方が大きいのではないだろうか。
メジャーリーグほどの球団数があれば、ポストシーズンの試合もそれなりに多いので、いわゆる「ペナントレース1位」以外のチームがワールド・チャンピオンになってもある程度説得力はある気もする。だが、日本ではとりあえず上位半分でゴールすると、最終チャンピオンになる可能性もあるわけで、それはそもそもどうなのか?と。
ただ、もう少しビジネス的な観点で突っ込んで考えると、やはり問題が多い制度に思える。

プロ野球の興亡と広告。の続きを読む

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動物でも加えて「ハイ、これは広告の世界のお話ですよ」とでもしない限り、もはや家庭を描くことは虚構でしかないないし、そこにあるはずの幸せも蜃気楼のようなものなのか。
なんて考えていると、究極の家族がCMに登場することとなった。
OTONA GLICO(おとなグリコ)の「サザエさん」である。
カツオやワカメやイクラが、それぞれ「大人」になって再開する日のお話で、まあ、アイデアから仕上げまでクリエイティブのみをとって見れば、大変にユニークな作品である。まあ、業界内の話題や評価は高いのだろうと思う。
だが、法事で再開する彼らの映像を見ていると、これは、もう幸福の極北としか表現できない、極寒の世界である。そこに「一家の幸せ」は存在しない。だが、それぞれの幸せが、孤立して共存しているような世界に見える。
2008年は広告の世界で家族の解体が明白になった年として、ある意味記念するべき年となった。

広告・幸せ・象徴~④「幸福の極北」としてのサザエさん。の続きを読む

今朝の8時前にNIKKEI NETを覗いたら。次のような見出しが並んでいた
・トヨタ、営業益4割減 今期見通し 世界販売計画、達成難しく (07:00)
・「金融政策、適切かどうかよく考える」 FRB議長、利下げ示唆 (02:55)
・「アリコ買収を検討」 アフラックCEO 財務調査など慎重に (07:00)
・サウジ原油の対日調整金、大幅下げ 11月積み ガソリン価格波及へ (07:00)
・日本の3氏にノーベル賞 小柴さんら歴代受賞者も祝福 (07:00)

ネットのトップニュースはあまり大きくない級数で、ミシッと並んでいるので、一遍に目に入ってきて情報処理ができなくなるような感覚の時がある。
ざっと見た時に「どこかで見た気」、まあデジャブというのか、何かが気になったのだがすぐにわからない。
ちょっと考えてわかった。「アフラック」の文字の上に、FRB議長の「よく考える」という言葉がある。ああ、まさにあれではないか。
「よ~く考えよう~お金は大事だよ」
ああ、しかし、今このCMを流したら、結構インパクトがあるかもしれない。本当にお金は大事だ。それを忘れるから、金融機関の損失が147兆とかいう騒ぎになるわけで。
でもアフラックはお金を大事にしたから買収側に回れるのか、というベタなオチをとりあえず思いつくだけなのだけど。

電通の8月売上げ速報が出た。ご存知のように第一四半期の広告業界は調子が悪いらしい。細かく見ていないが上位の代理店は業績予想の修正を発表しているようである。
一方で、8月というのはオリンピックの月である。その前の月から特番などもあるので、助走がつくことも多いのだが今年の電通7月単体はトータルで91.3%で、テレビが93.6%ということで五輪効果は見られていない。
では8月はどうだったか。「単体トータル-テレビ」の対前年比の数字はこうだった。
101.7 - 109.1
というわけで、トータルで対前年比プラスは今年度初めてということになる。さすがに一定の効果はあるのだろう。これが高いのかどうか気になったので、過去の数字を見てみることにした。「マス離れ」がどうこうというが、まずは単純な数字を見た方がいろいろ示唆的だと思う。

02年は大変だった。の続きを読む