このタイトルは僕の意見ではない。
前回取り上げた「広告会社は変われるか」という本の中に、次のような項目がある。
「マーケティングが効かない」
「広告が効かない」というのはよく聞くが、「マーケティング」に関しては、むしろその必要性が高まっているように思っていたので、やや意外である。
「マス広告の効果が見えないので、総合的なマーケティング力を向上させる」というのが、一般的な声だと実感していた。IMCという概念もそうではないか。
ところが、本書における「マーケティング」の捉え方はかなり独特だ。「マーケティング=マスを前提」ということが論拠なのである。
記述を見てみよう。
「広告会社は変われるか」という本がある。昨年の2月頃に出た本で、関係者の間ではそれなりに話題になったようである。電通の常務、そして電通総研所長を務めた方の著作である。
先日本棚を整理していたら奥から出てきたので、読み返した。そこで、当時気になったことを思い出したので書いておこうと思う。内容については、こういうところの批評などを参考にしていただくとして、僕が気にしたのは、言葉遣いである。
書いてあることの意味が、時おり、よく分からないのだ。
まず、最初の方に「味付け」という言葉が何度も出てくる。
『電通は、単なるスペースブローカーではなかった。売るべきスペースに「味付け」つまり付加価値を施していたのである』と書かれているのだが、その内容がいまひとつ分からない。媒体社への人の派遣や出資も挙げられているし、局へのアドバイスなどもその「味付け」にあたるようだが、キチンと定義がない。そうしたら以下のように書かれていた。
ここ数年の傾向だと思うが、広告費をマクロで観察していて気になることがある。広告費全般の伸びを支えるのは民間よりも「官」や「公」に近いものが多いのである。
つまり、広告ビジネスがゼネコン化しているのだ。
電通の「日本の広告費」2007年版の解説を見てみると、よく分かる。昨年の傾向は以下の通りである(HPより抜粋)
■年前半は、前年のトリノ冬季オリンピックやサッカーワールドカップによる高い伸びの影響が現われ低迷したが、年後半は、参院選や世界陸上、東京モーターショーなどがプラス材料となって持ち直した。
■業種別(マスコミ四媒体)では、「官公庁・団体」(参院選、環境関連の広告出稿が増加)、「エネルギー・素材・機械」(ガス、遊技機関連が活発)、「精密機器・事務用品」(デジタルカメラなどが好調)など21業種中11業種が前年を上回った。一方、「金融・保険」(保険、消費者金融などの広告が減少)、「自動車・関連品」「家電・AV機器」などが減少した。
つまり、スポーツなどのイベント、選挙、さらにはエネルギーなどの公共性の高い事業に関連したものが大きく影響する。
ただし、この傾向が今後の広告ビジネスに与える負の影響が一気に出てくるかもしれないと思う。
広告代理店、という表現、というかコトバを好まない人がいるらしい。広告会社、と呼ぶべきだと考えているようだ。
僕は「広告代理店」と書くがこれには意味がある。代理店=agencyはagentのいるところである。agentは「できないことを、代わりに実行する」人だ。まさに代理店である。
つまり、プロの中のプロなのだ。だが、あくまでも「代理」である。別の者に代理させた方が良い、ということならたちまち失職する。そういうリスクを背負いながら、プロとして働く。「代理店」という言葉には、そうした誇りと危うさがセットになったようなところがある。
それが、広告代理業の真実だと思う。
自分自身も在籍中は「広告代理店に勤めている」と言っていた。それには、こうした理由があったのだ。
むしろ「広告会社」にこだわってから、魅力を失っている部分があるような気さえする。
デザイン上の変更もあるが、少し情報発信にチカラを入れてみようと思った。使っていたブログのシステムを入れ替えて、さらに内容も変えた。分かりやすくというと「パワーアップしてモデルチェンジ」である。
しかし、書くのは一人なのでパワーには限界がある。
結局はブログを2つにするところから始めることとした。