
内風呂だと、思いついたときに何度も入る。
こんなにのんびりできた宿も久しぶりだった。朝食も文句なしのバランスで大変に満足して鹿児島へ向かう電車に乗る。
鹿児島に来たのは中学二年の春以来である。もうすぐなくなる「はやぶさ」に乗って、やってきたのだ。一度ブルートレインに乗りたくて、祖父にせがんでやってきた。
昼頃の到着だったので海沿いにある奄美料理の店で「鶏飯(けいはん)」を食べる。温泉宿にとまった翌昼にはもってこいのやわらかい味だ。
今回はわかりやすい観光コースでノンビリしたかったので、仙巌園に行った。ここは薩摩島津藩の別邸で、まあ庭とか建造物も美しいのだが、猫神という小さな祠がある。秀吉の時代の朝鮮出兵のときに連れて行った猫を祭ったらしい。
この仙巌園で初めて知ったのは薩英戦争のリアリティである。ここでは幕末の時に集成館といって反射炉を作って、電気やガスなどの「工業化実験」をしていたのだ。
その工場群は薩英戦争の時に英国艦隊の砲撃を受けてボコボコにされちゃうのだが、これがまた「撃ってください」と言わんばかりの海沿いの立地。
ここに黒船が来て、ガンガン撃ち込まれればひとたまりもないだろう。薩英戦争という言葉は知っていてもこういうリアリティはなかなか感じにくいものである。
早めにホテルに行って、また温泉。韓国のプロ野球チームがキャンプに来ていた。夜は天文館のあたりで適当に入った店が結構当たり。その後、かつて鹿児島に勤務していた高校の後輩に教えられた店へ。地元の人が集まる気軽な店だが、楽しく過ごす。
少し天気が下り坂になってきていた。