すっかり桜も散ってから書くのもどうかと思うんだけど、平日の昼に花見に行った。とっくに先月のことである。
行った日は、結局五分咲きくらいだったんだけど、市ヶ谷から法政への方へ土手を歩いて、靖国の境内を眺めて、千鳥ヶ淵へ。夜桜とか酒を飲んでの宴会には興味がないのだけど、午後に散歩してそのまま、明るいうちからビールを飲む。
毎年、仕事の隙間を見つけて妻と歩いている。
自宅の近くにも桜並木はあるのだけど、都心の桜は格別に思える。樹齢もあるのだろうが、枝振りが立派で華やいでいるのか。
母は九段の靖国の裏手で生まれ育ったのだが、十年ほど前に「やはり桜は千代田区に限る」とか言い始めて、再度通うようになった。最初は何を言っているのか?と思ったが、たしかにそう感じるようになった。
竹橋の近代美術館を抜けて、神保町の居酒屋に行こうと思った。ここは新入社員の頃によく行った店がある。博報堂の旧本社ビルは未だここにあるが、当時は面接から新人研修までここでおこなわれていた。
久しぶりに前を通ったのだが、ひと気がない。
全体がネットで覆われている。
関連会社が入居していたような気がしたんだけど、変わったのだろう。
この建物は歌舞伎座や明治生命館を設計した岡田信一郎の作だが、どうなるのだろうか。
すずらん通りの居酒屋は建て替えたようだけど、味も雰囲気もいい感じだった。タマネギのフライのカリリとした感触と、すっきりしたポテトサラダが特に印象的。
ただ、古本屋を覗くと、本が溢れているところが多い。売る人はいても買う人は少ないのか。ここ数年新規の出店も多く、秋葉原の隣接地帯ということもあって注目されていた神保町だが、ちょっと潮目が変わっているのかもしれない。
旧本社周辺の静けさと相まって、何となく気になることではある。