26日から東京を離れていて、30日に帰京した。
戻った理由は、コンサート。ファビオ・ルイジとドレスデン国立歌劇場管弦楽団のリヒャルト・シュトラウスプログラムである。
前半が「ツァラトゥストラはこう語った」で、後半が「アルプス交響曲」。つまり、前菜とかデザートはなく、メイン料理が二皿という感じだった。
感想としては、お腹いっぱい。でも、もたれない。そういう感じの大満足な夜だった。
R.シュトラウスは結構好きで、中でも一番好きなのがアルペンなんだけど、まず演奏機会が少ない。まして来日公演で演奏されるのは本当に稀なので、チケットは迷わず買った。
ルイジは、一昨年の来日でマーラーの「復活」を聞いていたのだけど、その時はコーラスの印象が強くて「いい指揮者」だと思ったのだけど、あんまり印象がなかった。
まあ、人間の記憶は適当なもので、今回二曲聞いたけど「来日したら必ずチケットを買いたい指揮者」に印象が変わっていた。
前回の来日はオペラの「タンホイザー」のメルクルの棒がかなり?で、それもルイジとメルクルが振る演目を直前で「交替」したりという状況があって、それが影響していたのかもしれない。
オケについても、かなりの好印象。ドレスデンは「いぶし銀」と評されることが多いのだけど、それはカラヤン時代のベルリン・フィルと比較して、当時東ドイツの「渋い」オケという位置づけの頃に貼られたラベルなのだと、改めて思った。
弦はしなやかで、金管は明るく輝かしい。
また、今回のプログラムではホルンと木管がこのオケの「キラキラ度」を増していたと思う。ここのホルンは、昔ペーター・ダムという名手がいたのだけど、その頃よりも力強さが増してきていると思う。
あと、今回のオーボエは秀逸。
今年は、あまりコンサートに行っていないけど、かなりの当たり年で2月に聞いたシカゴ響のシュトラウスも良かったけど、「キラキラ度」では、今回の方が上かもしれない。
「キラキラ」は個人的にはオーケストラに求める最重要ポイントなので、もちろん人によってそうでないという向きもあるだろうけれど、なんと言ってもシュトラウス、しかもアルペンである。
fffのサウンドが太陽そのものの、キラキラ感満載。
夏に美ヶ原とか信州の道を走る時に、クルマでガンガン聴いている曲なのだけど、前日までいたところが軽井沢だったこともあって、必要以上に「標題音楽」っぽく堪能できた。
終演後は久しぶりに麹町のイタリア料理店へ。アルペンも南側はイタリアなわけで、そう考えるとルイージの棒は「南から見たアルプス」かな。
そうか、それが「キラキラ」の理由なのかも。