2012年01月アーカイブ
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朝起きて、ザーッとwebのサイトを眺めていたら自分の名前が出ていた。常見陽平さんのtwitterなんだけど、どうやら今朝の日経一面コラム「春秋」に新著『世代論のワナ』が取り上げられているということだった。
で、そのままリンクを読んで、結構ビックリ。このコラムなんだけど、殆どが本の紹介みたいになっている。以前、朝日の「天声人語」で僕の著書から「ブランドの定義」が紹介されたことはあったけれど、今回のようなのは珍しいと思う。素直にありがたく感じた。
取り上げられた部分のキーワードは、「自信の相続」だろう。これについては、ちょっと補足しておこうかと思う。
昔の就活では履歴書に親の職業や最終学歴まで記載する欄があった。今は、このようなことはなくて、面接でも家族のことを聞かないことになっている。でも、学生や若手社員とキャリアの話をしていると、知らない間に僕は彼らの親の話を聞いていることが多い。
そこで、改めて若者への親の影響が大きくなっていることに気付いた。
僕らの世代の親は、戦前生まれだ。当然のように価値観の断層がある。就職やキャリアのことでも前提が違う。それに会社員の比率も今より低かった。
今、親子が直面している日本の現実は「共通の壁」のようなものだ。その壁を乗り越えようとする時には、親子間の「世代間連立」が求められる。
就活の問題というと、大学、企業、そして情報会社などにプレイヤーの問題が取り上げられる。しかし、就活に限らず若者の問題を考える時は、まずその家族の影響力が重要だ。
これは、教育関係者と話せば必ずのように一致する。ところが、家族の問題は個別の話になってしまうので、メディアはどうしても「制度」の問題を論じるのである。

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