2015年09月アーカイブ

政治に関する話題、ことに海外に関することは門外漢なので書かないことが多いのだけれど、毎朝NHK-BS1のワールドニュースを見ているので、欧州難民の話は相当気になっていた。

日本では、マーケットの激震と五輪に関するゴシップばかりが目立った8月後半から欧州ではドイツのZDFや英国BBCなどで、中東からの難民問題がトップニュースになってきた。各国の世論が「受け入れるべき」に変わったのは、9月2日に報じられた一枚の写真だ。トルコに漂着した3歳の遺体の姿はたしかに強い力を持っている。日本の報道では、兵士が遺体を抱き上げている姿で、一部がモザイクになっていたが元の写真には、さらに強烈なものがある。(こちらがロイターのリンク先だが、衝撃度が強いので閲覧は各自でご注意ください)

ただ、8月28日はオーストリア内で高速道路のわきに停車されたままの冷凍車から71人の遺体が発見されるという衝撃的な事件があった。これにも相当驚いたが、幼児を写した1枚の写真の方が世論を動かした。ということは現在の世論にも相当に情緒的な面があるということだろう。

いまでは「難民歓迎」をキーワードにするような記事もあるが、それは一面を映したものだと思う。既に英国の世論調査ではEU離脱賛成が5割を超えたが、これは難民問題の影響と見らている。また、デンマークでは難民への規制を強化する動きがある。

一方で、難民を受け入れることに積極的なのは、ドイツだ。その目標は80万人というから、それは人口の1%だ。一方で、ドイツの出生率は低く、昨年は回復傾向にあるが出生数は71万人

つまり、1年分の出生数以上の人口増加を想定していることになる。日本だと「120万人受け入れ」というイメージだ。 >> ドイツの「採用戦略」と、ハンガリーの歴史~難民問題を巡っての続きを読む