カテゴリ[ 遊んでみた ]
(2017年1月9日)

カテゴリ:遊んでみた
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img_2214在来線の特急というのは、ドンドン減っている。新幹線が伸びて、高速道路もどんどん良くなっている。中央線の「あずさ」などは結構本数もあるようだけど、なんせ通勤電車と一緒に走るので、お互いにつらい。相当バスに押されているようだ。

そんな中で、上野から「草津」という特急が出ている。2時間半ほどだけど、ちょうどいい時間の旅だ。考えてみれば、新幹線なら東京から新大阪まで行ってしまう。

いまどき、こういう列車の旅は機会が少ないので、前から乗ってみたかったのだ。

上野駅は、あの「ターミナル」などん詰まりの下のホーム。向こうには「四季島」が見える。

10時に出る電車は相当混んでいて、途中で車掌が話しているのを小耳にはimg_2224さんだが、自由席は140%ということだった。ビールを開けている客も多い。家族連れもカップルもいて、在来線の列車旅というのは、それだけでまだまだ需要があるようにも思う。

泊まった宿は、最近たまたま知ったのだが、猫がウロウロといる。当初は猫目当てで行ったわけではないのだが、一度行って驚いた。すると、やはり気になる。

まず、入り口でしっかりと出迎えてくれる。 >> 「特急草津」で、草津の猫宿へ。の続きを読む



会社勤めでないこともあり、師走から正img_2167月にかけての暮らし方は結構変わっているかもしれない。

まず忘年会が全くないので、昨年だと12月9日からは夜の外食予定がない。で、妻はクリスマス前が誕生日で、レストランのメニューなどもいつもと違って落ち着かないので、最近は国内の短い旅に出ている。

そして、僕の誕生日は年初から一週間ちょっとなのだが、今さらお祝いも面倒なのでやっぱり旅に出るようになった。

つまり、12月のクリスマス前と年初間もなくに、夫婦それぞれが「行きたいとimg_2171ころに行く」というわけだ。

年末年始の繁忙期を外しているので、空いていて価格も普通なので、すっかり定着してしまった。そして、寒いのにわざわざ寒い所に行く。そして、好きな乗り物に乗る。

グランクラスで八甲田まで行ったり、身延線を全線乗ったりしたこともある。

昨年12月は、湯沢の先の温泉に行った。

ただ、新幹線だと早過ぎる。そして、この季節に越後へ向かうとなれば、あの劇的な風景が見られる。 >> トンネルを抜けて「雪国」へ行く。の続きを読む



五輪教会先週、長崎の五島列島に行ってきた。

何をしに行ったかというと、ひたすら教会を巡るのだ。世界遺産候補になったことでも知られる五島列島の教会群は、禁教の解けた明治以降に次々と建設され、今でも多くは「現役」の教会として使用されている。

そのため、一部の教会を除いては堂内の撮影はできない。まさに空間体験の旅でもある。

五島列島は南に福江島という大きな島があり、ここには飛行機も到着する。北の中通島もそれなりに大きく宿泊施設もあるのだが、もっとも見たい教会はその中間の島々にあり、まずはプランニングからして結構苦戦した。

金曜の朝に福岡経由で、プロペラ機に乗り替えて、福江島に着く。ここからクルマを借りて、まず福江島の教会を巡って島内で一泊。

翌日は午前中に海辺を歩いたりして、午後から北へ向けて教会クルーズのツアーに乗る。久賀島の旧五輪教会堂と奈留島の江上天主堂を巡り、北の中通島へ向かいここで一泊。翌日の午前に幾つかの教会を見て、午後長崎市にわたりその日のうちに帰京した。 >> ジワジワと感動を反芻する、五島教会群への旅。の続きを読む



IMG_1534所用があって、日曜から軽井沢に1人で行った。

今朝は昼前に出立して、時間のゆとりもあるので高速道路には乗らず、和美峠を下る。国道254号線、つまり川越街道から下仁田に抜けていくルートへ出て、その後は東に向かい高速に入ろうと思った。

途中で適当に昼飯でも食おうかという算段だ。

高速が開通してから、18号も254号も沿線の店は廃れている。「ドライブイン」は廃墟となり、コンビエンスストアや「セレモニーホール」、つまり葬祭所になっていたりする。時代の変化と言えばそれまでだが、空き地のままになっていないエリアはまだましで、痛々しい廃墟も多い。

南に下って国道に出る前に妙な看板がある。「芹生」と書いてあるが“釜揚げうどん”を出す店らしい。ただ、同じようなところに「芹の湯」という場所もあるようだ。裏道を走ると、ログハウスというにはややくたびれた建物がある。

さてどうしようか、とネットを見ようと思ったら圏外だ。まあ、中に入ってみることにした。ちなみに、後で調べたらウェブサイトはこちらにあった。

温泉は500円で、食事だけでもいいという。折角なので、まずは湯に入ることにした。ぬるりとした感じで、すぐに体が温まる。ちょうど先客の方が出る頃だったので、1人でゆったりと浸かる。

いったい誰がいるのだろうか、と食事処を見ると結構賑わっている。隅っこに積んである座布団を持ってきて、釜揚げうどんIMG_1539を注文した。

程なくして、ガスコンロと大きな釜が出てきた。カセットではなく、栓につないで点火する。そして、うどんと薬味とつゆが置かれた。

うどんは手打ちで、初々しい。大盛りのネギと細切りの柚子が薬味だ。

湯が沸いたらうどんを入れて15分ほどで食べごろになる。まずうどんと薬味を椀に入れてから、つゆをかけるようにと言われた。段々と湯が混じってくるので、そこで足しながら食べるとちょうどいい塩梅になるという。

周りをみると、高齢の女性が4人で寄せ鍋を突きながら生ビールや酎ハイを飲んでいる。その向こうは、3人組がモツで宴会。

右隣では中年の女性とその母と思しき女性がソースカツ重を食べていたが、やがて二人ともウトウトし始めて横になって寝てしまった。左隣では相当な齢と思われる老婆が立派な焼き魚を突いていたが、残した分をプラスチックのパックに入れてウトウトし始めた。

IMG_1542つまり、両脇の客が寝ている中で、湯を沸かしてうどんを茹でることになった。。

そして宴会は続き、寄せ鍋を食べた4人組は焼きそばとイカフライを注文する。4月の月曜日の、12時過ぎに群馬の山中ではこんな光景が繰り広げらているのだが、なんか「夢に出てくる風景」のような趣だ。

注文から鍋のセットまで10分ほど、湯が沸くまで10分、面が茹で上がるまでさらに15分。

茹ったうどんに薬味を乗せて、つゆをかける。麦のうまみが素朴に口の中に広まり、ネギと柚子の香りがジンワリと響いてくる。べつにあちらこちらのうどんを食べ歩いたわけではないが、こんなうどんは早々食べられないだろう。

途中で気付いたのだが、僕はこの店に来たことがある。妻と一緒でおそらく20年ほど前だと思うが、店の方と話をしていて気づいた。それ以来走る機会も少なかったが、同じようなことをしているものだ。

食べ終わって、勘定する頃には注文から1時間近くが経っていた。こんな謎の世界があるんだけど、軽井沢から南へ30分足らず。電波も入らないので人理で行くなら紙の本を持っていた方がいいかもしれない。

クルマで一人旅をする時に大切なのは、「予定を入れない」ことだと思う。電車で「連れて行かれる」のも楽しいけれど、フラフラした道中を楽しむのはクルマしかない。それは、歩いて旅した時代の感覚にも近いのかもしれない。

それにしても、日本は深く、というか群馬がすごいのか。

ちなみに峠道で幾度となく見た山桜はいずれも美しくカーブの先に青空を背景に登場するときには思わず息をのむ。桜も野生の花、という当たり前のことを痛感するのだ。IMG_1532



IMG_1452京都へ初めて行ったのは、小学校4年の時に祖父母に連れられてのことだった。祖父は東京生まれだが、なぜか大学は京都に学んでおり、卒業してすぐにまた戻ったらしい。農学部だったようだが、その後の仕事とは全く無縁であり経緯はわからない。明治生まれの人は家族にもわからない“謎”があったように思う。

いわゆる名所を回り、「いもぼう」を食べて、味が美味しいというよりは「京の商い」をうっすらと感じたような記憶がある。

その後、大学の頃から40歳ころまで、毎年京都には立ち寄っていた。わざわざ行くというより、出張などの後に時間を拵えていたことが多い。また、名古屋に勤務していた頃は、クルマでもひとっ走りという感じで、足を運んでいた。

最近は、間隔もあいて約1年ぶりだったが、とにかくごった返しているという話を聞くし、ニュースでもそんなトピックが目立つ。どこに行っても外国人が多くて、場合によってはマイナスに捉える人もいるようだ。

今回は、大徳寺、妙心寺、相国寺と回ったが、拍子抜けするほどに静かだった。大徳寺で、欧州からの若い女性グループが来ていて、なぜか楽しそうに「サンタ・ルチア」を歌っていたが、あれは何なのだろう。日本人が、サン・マルコ広場で「うさぎ追いし~」とか歌うようなもんなのだろうか。

日曜の朝に、城南宮へ行ってしだれ梅を楽しんだ。相当賑わっていたが、ここなどは一地方の観光地という感じだ。歩き方によっては、京の町は穏やかに過ごせるんだなと感じた。

考えてみれば、金閣や清水寺などは修学旅行も含めてどこも昔から混沌としていて、そういうところはますます大変なのだろう。

一方で、今回行った禅寺などは国内ガイドでも取り上げられていないところが多く、少し外れていて回りにくい。このような寺社の特別公開を狙ってゆっくり見て歩いていけば、まだまだいろいろな発見があるんだなと改めて感じた。ちなみに、今回思ったのだが、障壁画の特別公開でもギャラリースコープのような湛眼鏡を持っている人は見なかった。最近は日本美術の公開が多く、精細な細工などを見るのに使っている人も美術館では見ることも多い。 >> 週末京都行③1000年テーマパークの楽しさ。の続きを読む