2011年09月アーカイブ
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フジテレビと民放業績についての記事だが、とりあえずデータ分析は最終回。
今日見ていただきたいのは、在京各局の年間視聴率(プライムタイム)を2004年と2010年で比較したものである。データの出所は、TBSのホームページだ。
まず一見するとわかるように、すべての局が視聴率を減少させている。6局合計が72.2→63.2だ。ゴールデンでも同じ傾向で全日はもっと厳しい(詳しくはこちらの下の方)。
で、もっとも派手なのはTBSで12.9→9.9と3ポイント減少。その逆がテレビ朝日で12.3→12.0と0.3ポイントに留まっている。
フジテレビは14→12.6だが、2004年から7年連続でいわゆる「三冠王」である。
ただし、この三冠も決して安泰ではない。それはまず、全体の視聴率が減少していること。それに加えて、他局が追い上げているということである。
そのことをわかりやすく見るのであれば、「6局内シェア」がいいのではないかと思って分析すると面白い風景が見えてくる。

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まず目立つのはTBSの減少である。テレビ東京も厳しい。そしてシェアを伸ばしているのがテレビ朝日。そしてNTVだ。つまり総視聴率減少の中で、踏みとどまっていることがわかる。特にシェアで見ると、上位3局は1ポイントの中にひしめいており、「3強」ということだ。
もっとも、これが売り上げに反映されないことも事実だ。セールスの現場でフジテレビの人気はまだまだあるわけだが、ジンワリと構図は変化している。かつては明らかに1馬身以上離していたけれど、半馬身から首の差にひしめいているのが今の視聴率競争の状況だ。
ここまでの数字を見てみると、フジテレビの課題は「民放全体の課題」であり「トップ企業ならではの課題」ということがわかる。

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