2017年04月アーカイブ

著者の本田哲也さんよりご恵送いただいたのだが、この『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』は、PRというよりはマーケティング戦略の本だと感じた。しかも、日本のように成熟した市場ではとても大切なキーワードが並んでいると思う。

まず、冒頭で現在の競争局面を「買う理由」の代理戦争であるという。この考え方は、マーケティングの世界では大きな流れになっているが、僕がそうしたことを講義で話してブログで書いたのは、いま調べたら7年前だった。

それは、とても単純な理由だと思う。

「製品ライフサイクル」という言葉がある。導入期・成長期を経て、成熟期を迎えてやがて衰退期に入るという有名なセオリーだ。

ただし、最近はあまり聞かない。ある種当たり前になっていることもあるが、本質的な問題は別のところにある。

ほとんどの製品やサービスが「成熟期」に入っているのだ。これは、コトラーの「マーケティング・マネジメント」にも書いてある。相当前からこの記述はあるはずなので、ライフサイクルの波よりも、成熟期に何をするかが問われるようになって久しいのである。 >> 「大人のマーケティング」のための1冊『戦略PR 世の中を動かす新しい6つの法則』の続きを読む