お花見とマーケティング。
(2010年4月12日)

カテゴリ:マーケティング
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昨日、花見した人いますか?あ、何人かいますね。前から計画していた人は?いないか。どうして?そうだね、この土日まで持つと思わなかったんでしょうね。
そりゃそうだよな。たまたま気温が低くて散らなかったようなものだから。僕も見に行ったけど、もう露店が出ていないんだよね。
これって、ビジネスチャンスを逸しているよね。桜が二週にわたって持つという「変化」に対応できない。環境変化に対応した人や店は、きっちり利益上げているわけ。
今日はマーケティングの講義なんだけど、まず大切なのはこの「環境変化」をどれだけ先取りできるか、ということ。そして、今年の桜のようにその状況は常に変化する。そういう情報に敏感にならないといけない。
で、それ以前に考えなきゃいけないことがある。桜が咲くと、何が売れる?そうだね。酒が売れるよね。みんな花見で酒を飲むから。
でも、普通木の下で昼から酒飲まないよな。桜が咲いているから、昼から飲む。別におかしくない。
でも桜が散ったら違うでしょ。単に「昼から公園の木の下で酒を飲むダメな人たち」でしかない。つまり日本人にとって桜の花というのは「この下で昼から飲んでもいいよ」という記号なんだよ。こんな花ほかにないでしょ。ヒマワリの下で酒盛りしてたら、やっぱ変な人だし。
マーケティングっていうのは、この「桜の花」にあたるものを創造することなんだ。つまり、「そのものを買う理由(動機)」を提供してあげるということ。
「お酒を買ってください」と連呼して安くするのは「セールス」。マーケティングは、この「桜の花」にあたるものを考えること。
マーケティングって何だろう?と思ったらこの花見のことを思い出してほしい。
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本日、とある会社の新人に朝からマーケティングの講義。冒頭に話した内容を再現してみた。