カテゴリ[ メディアとか ]
(2014年5月21日)

カテゴリ:メディアとか

 

少々前の話なんだけど、久々に見たフレーズが、これ。
「産業革命に匹敵するビッグデータ革命のインパクト」
そう「産業革命に匹敵」って、結構あちこちで見たよなあ、と。で、ついにビッグデータですか。そうですか。

そもそも、「産業革命に匹敵」というフレーズは、IT革命や情報革命を指していることが多かった。それは、まあわかる。実際に、匹敵したかどうかは後世の人が決めることだと思うけれど。

でも、産業革命もこの10年で相当インフレしたと思う。いったい、どんなことが「産業革命に匹敵」したのか、googleでフレーズ検索をしてみた。

一番上に出てくるのは、先の「ビッグデータ革命」の記事。そして、IT革命などは予想通り出てくる。でも、他にも、結構あるんだよね。

まず「シェールガス革命」「環境革命」「低酸素社会」など。たしかに産業革命は現在の化石燃料エネルギー依存と深く結びついているから言ってみたい気持ちは分かる。ただ、それを言うなら原子力エネルギーも相当インパクトはあっただろう。

そのほか、「クリエイティブ・クラス」も匹敵するらしい。2007年の米国の記事だ。リーマン・ショックの前の世界は、なんだかフワフワしていたんだなあ、と思う。

>> 産業革命に匹敵!の続きを読む



(2014年5月13日)

カテゴリ:メディアとか

少々前のブログだが、「サラリーマンが目先のベアより社会保障の抜本改革を要求すべき理由」という記事のことが気になっていた。内容は、的確だと思う。社会保険の企業負担の厳しさというのは既に相当なものだ。健康保険、厚生年金はもちろんだが、児童手当なども企業負担分がある。

個人負担の増加は話題になりやすいが、企業負担はどことなく他人事に感じやすい。しかし、企業負担は「人に払うカネ」であるから、結局は給与の抑制につながっていくわけだが、あまりメディアも取り上げない(日経は今春記事にしていた)が、重要な論点だと思う。

ただ僕が、この記事を読んで気になったのは、内容の主旨ではない。最初の方にある文だ。

「強欲な経営者でも資本家でもなくて、サラリーマンの目下最大の敵は高齢者ということになる。」

これ自体、あまり目新しい議論ではないかもしれない。高齢者が若者から搾取している、というような話はネット上ではよく目にする。

もちろん、財の移転という意味では正しいだろう。でも、僕はこういうフレーズに頷けない。こうした「割り切り」はネット上ではよく目にするけれど、いろいろと大事なことを捨て去っている気がするから。

>> 高齢者は若者の敵なのか。の続きを読む



日清食品の「カレーメシ」のCMなんだけど、表現のインパクトがすごいだけじゃなくて、そもそもTVCMってこういうことだよな~ということを改めて思ったりした。

内容的には昭和的なエッセンスがてんこ盛りで、それは多くの人が感じるだろうし、演出のキレも上手だなあと思う。

ただ僕が思ったのは、そもそも「広告はもっと唐突でいいんだ」ということだった。

どんどん効率化された広告プランは、ターゲットにとって必要な情報だけを届けようとするし、購買可能性の高い人を狙っていく。受け手からみれば、自分の欲求の文脈に沿った広告が届くようになる。

ネットではもちろんそうだし、マス広告も「適切な出稿」をしていく。
そしてクリエイティブも、そのメディアの文脈に沿って制作されていくようになってきたと思う。地上波を見ている時に、そのプログラムのターゲットになったつもりで見てみればすぐわかる。健康を気にする高齢者、家計を預かりつつ自分のダイエットが気になる主婦、ジャニーズが好きな中学生…というように。

そうすると、結構TVCMは有効な情報源となっていることに気づくはずだ。
ただし、自分にとってはなかなかそういう時間やチャンネルはないんだけど、おそらく「そもそもテレビを見ない人」ということになっているのだろう。(この文章を読んでいる人の多くも、そういう風に捉えられているかもしれない)

まあネットほどではないにせよ、テレビCMも相当効率化を突き付けられた結果、メディアとクリエイティブの両面で「最適化」が進んだと思う。

>> 割り込みこそがCMの特権。カレーメシの爆発力の続きを読む



平日のお昼に家で食事をすることは結構多い。たいがい自分で何か簡単なものを作りながら、テレビを見ている。面白いという気もしないけれど、この時間のテレビを見ているのは主婦や高齢者なので、そうした人の嗜好がわかるというのも、自分の仕事をする上で結構発見もある。

「笑っていいとも!」は、リーマン・ショック以降制作費が相当減ったのか、退屈になった。それまでは、クイズのために調査したりとか、結構仕込みのある企画もあったのだけど、それでも持たせていたのはタモリの才覚だったんだろう。

よく見るのは「ヒルナンデス!」で、このターゲットは「自分で検索するのが面倒な人」なんだと思うけど、まあお気楽に見ていたりする。

で、さすがに気になって、先週はフジテレビの「バイキング」を見てみたんだけど、これが想像以上に変なのだ。つまらない、とかいうのを通り越している気がする。

テレビをつけて、食事をしていると「アレ、ところでこの番組何やってるんだ?」とふと気づく。自分がおかしいのかと思って、じっと見ていても一体何がしたいんだか、よくわからないのだ。

テレビを見ていて、こういう気分になったのは初めてである。

今日も見てみたのだが、「南房総の地曳網」とか生中継していた。それはいいんだけど、ワーワー騒いでいるだけで、見ているうちに不安になってしまった。

>> 番組自体が放送事故?フジテレビの”バイキング”の続きを読む



2月が今週で終わる。そして、なんだか今年の2月は「メディア疲れ」という感じだ。都知事選に大雪、そしてオリンピック。ネットを見ていても、思い入れの強い記事が多いせいか、なんだか疲れる。

雪で自宅にいる時間が長くなるので、接触時間も長かった気がするし。

それにしても、改めて日本は高齢社会になっているんだな、振り返って実感する。

都知事選は高齢者層の票をしっかり集めた舛添氏の圧勝。

雪が降っても、「ああ大変だ」という空気になる。もちろん雪だるまとかネットにも投稿されるんだけど、子供自体の数が少ない。

歳を取るにつれて「雪を歓ぶ」が「雪を嫌がる」になり、やがて「雪を恐れる」になる。「歓雪→嫌雪→恐雪」と、いかん下手なマスコミ造語みたいだけど、それが世の中の空気だ。

猛暑も台風もそう。NHKでも、トップニュースが「気象」ということが増えたと思う。

オリンピックも、そんな感じがする。フィギュアスケートって。全然よくわからないんだけど、テレビのある飲み屋で中高年の男性が見ながら話しているのをみると、「詳しいな~」と思うことが多い。

だからプレイヤーへの視点も「娘を応援する」どころか「孫を応援する」ような感じになっている気がする。

>> 2月のメディアに感じた「空気の高齢化」。の続きを読む