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「良妻ブーム」というのもかなり変な言葉だけど、日経電子版でこんな記事が出るくらいで、きっかけは半沢直樹の「花」だったのかもしれない。
ただ、これって今に始まったことでもなく、日本の男性の潜在願望という意味では結構繰り返された話だと思っている。
近年のCMだと、サントリー「金麦」だろうか。最近は、女性が飲んでいるが新発売時は違った。「金麦冷やして待ってるから」という設定だった。このCMを好かない女性も結構いたようだし、実際にそういう声も聞いた。
僕が金麦のCMを始めてみた時に感じたのは、サントリーの「遺伝子」だった。あの女性は、同社のウィスキーのCMに出ていた大原麗子を連想させるからだ。いまでも「大原麗子 サントリー」で検索すると動画がたくさん出てくる。今から30年前くらいの作品だ。
いわば「待つ女性」の原型だろう。
今でも、若い人を中心に「専業主婦願望」が意外と強いという調査結果も見かける。(実際は否定的な意見が多い)。この背景についてはいろいろ書かれているので、細かくは触れない。ただ、女性をめぐる価値観は時系列で見ても変化に乏しい。
この具らは博報堂生活総研が公開している生活定点からの紹介。
「女性は子供ができても、仕事を続けた方がよいと思う」という質問に対して肯定的に答えた人の割合の推移だ。
全体に女性よりも男性の方が低い。そして時系列的には、ほぼ横ばいである。細かい年代別の数字はデータを見ればわかるが、最新のデータでいうと女性では20代が一番低い。三女差はあるが、乖離が進んでいるわけではないのだ。
良妻「ブーム」というよりも、ずーっと根強くイメージされているのだろう。
女性が働きやすい環境をつくることは当然し、そういう政策が進むのもいと思う。
でも、最大の岩盤は「良妻」という概念なのかな。これは、手ごわい。