「フリーランスはパジャマに着替えるべき」という教えについて。
(2017年8月23日)

カテゴリ:キャリアのことも

実は、7月末から長々と休んでいて、お盆の頃だけ東京で集中して仕事したんだけど、さすがにいつまでも休めずにキーボードを叩き始めた。まだ、指が回りきってくれない。

で、ずっとTシャツ短パンで過ごす日々が続いていたんだけど、一応それぞれに「起きている時」と「寝る時」を分けている。

単にくたびれたシャツやパンツが「寝る時」に回るのだけど、一応これには理由がある。

自宅で、「仕事をするフリーランスは、同じ服を着続けてはいけない」という、勝手なルールを決めているからだ。

これは、会社を辞めた頃に遡る。

その頃住んでいたマンションに、とある文芸評論家の方がいた。表札を見てそう気づいたのか、何かの機会に声をかけて行き来するようになった。彼は、既に長いこと物書きとして仕事をしている。

自宅には天井までの本が並び、あまり外出は好まないようで、ずっと家にいることも多いようだった。

会社員の頃からお付き合いはあったのだが、辞める時にこんなことを言われた。

「山本さんは、家にいる時も朝起きたら着替えるの?」

つまり、休日などは寝ている時の恰好のままで過ごすのか?ということだ。僕は、特に予定がない時でも必ず着替える。なんとなくジャージで過ごすようなことはなく、寝る時はパジャマにする。

僕が「着替えますよ」と答えたら、その彼が「じゃあ、大丈夫だ」と言った。

なんで、そんなことを聞くのか?と思ったのだが、理由を説明してくれた。

彼は会社員からフリーランスに転じた人をいろいろ見てきたが、自宅の仕事というのはどうしてもケジメがつかない。そして、ついつい「寝る時も起きてる時もジャージ」みたいになりやすいのだが、「それじゃダメだ」と言う。

それは、彼の知っている経験則なのだ。「自宅だから着替えない」タイプは、近くてもいいから外に仕事場を持つべきだというのである。そうじゃないと、生活がダラダラになって、仕事もろくに回らないというのだ。

たまたま僕は着替えるタイプだったので、「じゃあいいか」と思ったんだけど、人によっては「余計なお世話」と思うかもしれない。ただ、こういう仕事を10年以上やっていると、彼の言うことにどこか納得する。

というわけで、毎朝毎晩、Tシャツと短パンを着替えている。これはもう、傍から見たらおまじないの領域だろう。

ちなみに、真夏以外は季節に応じてパジャマを使い分けている。秋になると、綿でできたガウンのようなタイプ、もう少し寒くなると普通のパジャマ、真冬は地厚のもの。

以前は、ジャージやルームウェアのような着ていたが、パジャマの方が眠りにはいいというデータもあるらしい。

ただ、僕の場合は何を着ていてもよく寝るので、この辺りかもおまじないなのかもしれないが。