cpl73a000000rnd7宝塚雪組公演 ミュージカル「ドン・ジュアン」

2016年6月22日 13:00 神奈川芸術劇場

«DON JUAN» un Spectacle Musical de FELIX GRAY/International Licensing & Booking of «Don Juan» NDP Project/潤色・演出:生田 大和

 

色男とかプレイボーイという言葉が死後になる中で、象徴的な固有名詞といえば「ドン・ファン」だろう。17世紀スペインの伝説上の男だが、モーツアルトのオペラでは「ドン・ジョヴァンニ」、つまりイタリア語になる。

この「ドン/Don」はスペイン語系の尊称なのだが、そこはそのままにして、「ドン・ジュアン」となるんだけれど、このプロダクションはフランスからのもの。

考えてみると、英語なら「ミスター・ジョン」になるが、そもそもMr.はファーストネームにはつかない、とかいう話を置いておいても、これは相当締まらない。田舎のお父さんのようだが、調べてみると三重の方にそういうホームセンターがあるようだ。

で、「ドンファン」の話はいろいろとアレンジされているが、すごく短く言うと、ドンファンがある娘にちょっかい出したことで、怒った親父の騎士団長に決闘を申し込まれるが返り討ち。その後もチンタラ遊んでいたが、やがてこの親父に呪い殺されるというような話だ。 >> ドン・ファンでも、ドン・ジョヴァンニでもない「ドン・ジュアン」@宝塚雪組の続きを読む



道成寺能を知る会® 東京特別公演「道成寺」

2016年6月19日(日) 14:30 国立能楽堂

解説 「都と紀ノ國 -執念の炎-」葛西 聖司

仕舞 「錦木」観世喜正

仕舞 「野宮」観世喜之

仕舞 「船橋」五木田三郎

狂言「鍋八撥」野村万作 中村修一

能「道成寺」中森 貫太 殿田謙吉 野村 萬斎 亀井広忠 幸正昭

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木曜にセルリアンで能を観て、翌日パルコ劇場に行って、日曜は千駄ヶ谷。その次は横浜で宝塚なので、1週間で4回も舞台を見ることになる。

「能を知る会」は、初めて行った。鎌倉能舞台を主宰される中森貫太氏が手掛けているが、解説などを含めて大変行き届いた会だと思う。観世九皐会の観世喜之氏に師事されたようだが、同会の「のうのう能」と同じく、普及にも相当尽力されている。

そうした人気シリーズで、あの「道成寺」である。もちろん、満席だ。 >> 能であって、能を超える舞台。「道成寺」の続きを読む



merci_omoteパルコ・プロデュース公演 「メルシー!おもてなし」~志の輔らくごMIX~

2016年6月17日(金) パルコ劇場

原作:立川志の輔 「踊るファックス」「ディアファミリー」「ガラガラ」「メルシーひな祭り」

脚本・演出: G2

出演: 中井貴一 勝村政信 音尾琢真 YOU 阿南健治 明星真由美 サヘル・ローズ 陰山 泰 関 秀人 有川マコト 高橋珠美子 高橋克明

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「ああ、パルコ劇場も閉めるので、最後に志の輔師匠がやるんだな」と半ば早合点してエントリーしてから、芝居だったことに気づいたのだが、もちろん問題なし!もとが面白い作品ばかりで、達者な役者が演じるのだからつまらないはずがないわけだ。

ストーリーは4つの新作落語を絡めているのだが、メインになるのは「メルシーひな祭り」だ。フランス特使夫人と娘が、とある地方商店街の雛人形職人の技に感動して、いきなりやってくることになる。

迎える商店街会長が中井貴一で、まあ細かい話を書くのは野暮だろう。笑いが止まらない、怒涛の2時間だ。

志の輔の新作は、相当の傑作ぞろいだが、けっこう顕著な特徴がある。それは、主人公が「板挟みの宮仕え」が多いのだ。 >> 「板挟みの宮仕え」の笑いが炸裂。志の輔「メルシー!おもてなし」の続きを読む



(2016年6月17日)

カテゴリ:見聞きした

IMG_1718第一回 藤波重彦能の会

仕舞「高砂」 藤波重孝

仕舞「天鼓」 下平克宏

狂言「鬼瓦」 山本則孝 山本泰太郎

仕舞「松風」 観世清和

能 「望月」 藤波重彦 森常好 坂口貴信 藤波重光 山本泰太郎 他

 2016年6月16日(木)18:00 セルリアンタワー能楽堂

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初めにお断りしておくと、今日のブログは批評ではなく個人的な記録だ。

自らの会を初めて催す藤波重彦さんは、大学の一期下の後輩にあたる。一学年何千もいる私学だが、おなじサークルだった。

ワグネル・ソサィエティ・オーケストラという団体で、彼はトランペットを演奏していた。僕はホルンだったので、比較的近かったこともあり、昨夜はその当時の友人と連れ立って出かけることになった。

藤波さんとは、卒業後ずっと疎遠だった。

最近になって、僕が能を見に行くようになって名前を目にして、「あっ」と思い出した。そういえば、彼はそうした家の生まれだったはずだ。

今春に連絡を取って、再会した。その際に、「藤波重彦の会」を催すことを聞き、この日になった。30年経って、こうした縁にあずかることができたのだ。

「望月」は、仇討の物語であるが、子方の役どころも要となる。長男の重光さんも、そろそろ子方を卒業する歳というだ。

そして、二人がこの会をどれほど大切に思っているかが、ヒシヒシと伝わってくる。望月の結末にいたる感動は、いわゆる観劇とはまったく異なるものだった。

公演を観るのではなく、一つの儀に立ち会わせていただいたという感覚だろうか。

今回、こうして記録を残したのには理由がある。

藤波さんは、デジタルとは疎遠な生活を送っているようで、インターネットには全く触れていないらしい。

再会にあたって、事務局気付けで手紙を出し、携帯からキャリアメールをもらったくらいだ。代わって、というのはおこがましいとは思うが、何らかの形でデジタル空間上に記録を残しておきたいと思ったのだ。

能の世界は、いろいろな意味でデジタルとはもっとも遠い。静かなままであってほしいと願うが、重彦さん・重光さん親子の記念のためにもこうして記録をとどめておこうと思う。

これからも、お二人が素晴らしい活動を長く続けていくことを願っている。



サンクトペテルブルグ・フィルハーモニー交響楽団 日本公演

指揮:ユーリ・テミルカーノフ

2016年6月3日 19:00 サントリーホール 大ホール

ショスタコーヴィチ: 交響曲第7番「レニングラード」ハ長調 Op. 60

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クラシックのコンサートは妻と行く時と、1人で行く時がある。そして、1人で行く時は開演前の男性トイレの列が長い。そういえば、バレンボイムのブルックナーの時もそうだった。あれは、バレンタインデーだったなぁ。

ショスタコーヴィチの7番のみ、というプログラム。このあたりも、やはり「男の世界」なのか。冒頭からフィナーレまで、緊張感の続くいい演奏会だった。

そして、ショスタコーヴィチほど「言葉の罠」に捉われやすい作曲家はいないんだな、ということも改めて思った。

テミルカーノフと、サンクトペテルスブルグの音は澄んでいる。冒頭からクッキリと引き締まった音がするが、決して鋭利ではない。もちろん、温くもない。ありのままの、音がする。 >> 澄んだ轟音と沈黙。テミルカーノフのショスタコーヴィチ。の続きを読む