「コミュニケーション能力」志向の正体。
(2012年2月1日)

カテゴリ:キャリアのことも
タグ: ,
187-lion communication.png

「人気企業ランキング」も発表されて、就職戦線も本格化してきた感じだ。 で、相変わらず企業が選考で重視する要素は「コミュニケーション能力」で、これは経団連のアンケートから来ているんだけど8年連続で1位なのである。 でも、どうしてそんなにコミュニケーション能力を求めるのだろうか。これは、新刊「世代論のワナ」でも論じたのだけれど、結構単純な理由だと思っている。 それは「今の会社員のコミュニケーション能力が低いから」というのが一番の原因なのだ。もちろん、事業ドメインの組み換え、「村」的職場の減少、グローバル化などもあるけれど、結局は「現時点での社員のコミュニケーション能力が低い」ことが問題になって、それで学生に求めているのだと思う。 少なくても「今の学生はコミュニケーション能力が低いから」という理由ではない。 それは、企業のいろいろな年代の人と付き合えばすぐに分かる。 だって、もっともコミュニケーション能力がに問題があるのは、まず経営陣なんじゃないか。アンケートを公表している経団連は、自分たちのトップのコミュニケーション能力をどう思っているのだろうか。 ていうか、何か彼らからの発信で心を動かされたことあります? ちなみに前会長はこのたび、自社の社長に収まったわけだけど、「コミュニケーション能力」のある人々が周囲にいたんだろうか、とか思うわけですよ。 「じゃ、オレがもう一回やるから」 「……」 まあ、そんなわけでしょきっと。 昨年後半に話題になった、不祥事の老舗企業の経営陣はどんなコミュニケーション能力を持っていたのやら。。 一方で、研修などでプレゼンテーションのことが課題になることは多いけど、若い人よりも問題はマネージャークラスじゃないかと。彼らのコメントが「訓話」の域を出なかったり、どこかの記事のコピペだったりするのを見るとトホホ感が漂う。 そして、そういう社員が多いほど、学生にコミュニケーション能力を期待していて、それが空回りしていたりする。「いい学生が採れない」と言って、選考方法を変にいじってみたり。それで「学生の質が落ちた」とか。 違うのだ。いい学生はそういう困った会社に行かなくなっているのですよ。 というわけで就活中の学生は無理にコミュニケーション能力を上げようなんて思わないでいい。とりあえずアドバイスするとすれば「友達と徹底的にマジメな会話」をし続けること。それを続けられれば、大人との面接でも普通に話せるはずだ。 それが「コミュニケーション能力」なのである。 ■このあたりのテーマも含めて一昨日の日経朝刊で新刊「世代論のワナ」が紹介されました。