(2014年3月4日)

カテゴリ:キャリアのことも
タグ:

たしかに、そういう面接はあると思うんだけど、実は2種類あるような気がする。

1つは、意図的にプレッシャーをかける面接だ。いつ頃の就活からか、2000年前後だと思うのだけれど、ちょうどこの頃に人事では「ストレス耐性」という言葉が使われるようになった。

つまり、「タフな人がほしい」ということだ。

ただし、こういう面接を意図的に行っていい人材が採れるか?というと疑問に思う。

学生を嫌がらせても、その学生の「普通の姿」はわからない。面接というのは、できる限り「普通の姿」を引き出せることが大切なはずだ。つまり面接対策で、対応されるような小手先の質問では本当の姿をつかめない。

こういう極端な面接をしつこく行う会社は、どこか根っこでおかしいのでは?と疑ってもいいと思う。

で、重要なのはもう1つの「圧迫面接」。それは、学生の心の中にある。もう少し正確にいうと、学生が「圧迫」と定義してしまう面接だ。面接する側は、普通にしていても学生が「圧迫」と思う。それをネットに書き込む。それが、心象となるパターンである。

実際に話を聞くと、学生の方が、思い込みからプレッシャーを感じていることがかなり多い。試験であれば、一定のプレッシャーは当然で、そういうことは以前からある。

>> 「圧迫面接」の正体。の続きを読む



217-bizF.png
「良妻ブーム」というのもかなり変な言葉だけど、日経電子版でこんな記事が出るくらいで、きっかけは半沢直樹の「花」だったのかもしれない。
ただ、これって今に始まったことでもなく、日本の男性の潜在願望という意味では結構繰り返された話だと思っている。
近年のCMだと、サントリー「金麦」だろうか。最近は、女性が飲んでいるが新発売時は違った。「金麦冷やして待ってるから」という設定だった。このCMを好かない女性も結構いたようだし、実際にそういう声も聞いた。
僕が金麦のCMを始めてみた時に感じたのは、サントリーの「遺伝子」だった。あの女性は、同社のウィスキーのCMに出ていた大原麗子を連想させるからだ。いまでも「大原麗子 サントリー」で検索すると動画がたくさん出てくる。今から30年前くらいの作品だ。
いわば「待つ女性」の原型だろう。
今でも、若い人を中心に「専業主婦願望」が意外と強いという調査結果も見かける。(実際は否定的な意見が多い)。この背景についてはいろいろ書かれているので、細かくは触れない。ただ、女性をめぐる価値観は時系列で見ても変化に乏しい。
この具らは博報堂生活総研が公開している生活定点からの紹介。
「女性は子供ができても、仕事を続けた方がよいと思う」という質問に対して肯定的に答えた人の割合の推移だ。
全体に女性よりも男性の方が低い。そして時系列的には、ほぼ横ばいである。細かい年代別の数字はデータを見ればわかるが、最新のデータでいうと女性では20代が一番低い。三女差はあるが、乖離が進んでいるわけではないのだ。
良妻「ブーム」というよりも、ずーっと根強くイメージされているのだろう。
女性が働きやすい環境をつくることは当然し、そういう政策が進むのもいと思う。
でも、最大の岩盤は「良妻」という概念なのかな。これは、手ごわい。



(2013年10月21日)

カテゴリ:キャリアのことも
タグ: ,

このブログのタイトルに対して「もちろん」という人はどんどん少数派になっていると思う。僕も「読むべき」とは言い切ってない。じゃあネットのニュースで足りるのか、というとどうも足りてないように思える。
もっとも新聞離れというのは今に始まったことではなくて、いまの50代の行為者率も5割を切っている。(こちらのページが参考になる)「新聞がなくても事足りる」というのは、僕の同年代にも結構いた。ただしテレビ欄がないのが不便なので、その代わり職場で生保が配っていた「ザ・テレビジョン」を重宝していたりしたのだ。
いまやネットが中心になってこの傾向はますます加速してる。
それによって、情報がどんどん偏っているんじゃないか?というのは他の先生とも近年のテーマになっている。就活が始まった頃に、この情報バランスの悪さが「世間知らず」な空気感に直結するのである。これだけで就活が不利になるのは、何とももったいない。
で、今年の前期の講義でこんなテーマのレポートを課した。
「ネットのニュースだけでいいのか」「新聞・雑誌などを読んだ方がいいか」というテーマで、どちらか自分の考えに近い方を選んで立論をさせたのだ。
結論から言うと、8割が後者を選ぶ。大学生も、「ネットだけではやばいだろう」とは感じているのだ。
そのもっとも大きな理由は、「好きな情報ばかりに接するから」というのが、もっとも多い。これは、僕たちの問題意識と同じだ。最近では永江一石さんが、こちらのブログにも書いている。つまり「情報偏食」とでもいうべき問題だと思っていて、的確な指摘だと思う。
偏食が体に良くないことはわかっている。ただし、偏食にはある程度の心地よさがある。また、学生に影響力のある若い経営者などが「新聞(マスメディア)不要論」を唱えると、「そっかネットだけでいいんだ」と思ったりする学生もたまにいるようだ。

>> 学生は新聞を読むべきか。の続きを読む



一昨日の夜、つまり台風がやってくる前夜の15日、講演をした。
インディペンデント・コントラクター協会(IC協会)という団体の主催のもので、つまり独立している人々を対象にしている。会員はいわゆる個人のフリーランスでインナーのセミナーだが、この夜は会員でない方も参加できるものだった。
ちなみにテーマは、「企業のブランディング・ICのマーケティング」だった。
内容はおいおい書こうかとも思うのだけど、この日は夕方定時の帰宅指示という会社も多く、電車は混雑し、道路も下りは渋滞。そんな中での講演だったが、ほぼ予定通りに20名ほどの方々が定刻にいらっしゃった。
20時頃まで講演をおこない、そのまま懇親会。ここにもかなりの方が来て22時くらいにお開きとなった。
懇親会の席で、まだ会員になっていない(会には関心のある)会社員の方がふと言われた。
「さすがに、皆さん台風でもいらっしゃるんですね」
実は、僕もこの夜はかなり欠席があるかと思っていた。ただ、みんな来るのだ。当たり前のように。
その時話したのだけど、独立しているフリーランスにはきわめてシンプルな原則があって、
それは「自分で決めたことは、自分の責任で、予定通りおこなう」ということなのだ。
この日の夜は大雨が予想されていたが、本当にひどいのは16日の朝になりそうなので、交通機関の乱れは回避できそう、というのが大方の判断だった。(実際そうだった)
「会社員だから台風でも休めない」という人もいたようだし、そのあたりいろんな会社があったようだけれど、フリーランスにはまた違った掟がある。
とにかく「他人のせいにはしない」。そして、この”他人”には、景気の良し悪しやら政策変更などの外部環境も含まれる。お天気も、そうだ。
すべての優先順位を自分で決めて、動く。
フリーの方が大変だとか、会社員の方が厳しいとか、そういう話ではないし、そもそもそんな比較はできない。
ただし、「フリーランスの掟」をあらためて感じた夜だったのである。



毎年、大学生の就活の相談を受ける。大学の受講生はもちろんだが、いきなりメールして来たり、何かの講演を聞きに来たり、近くのバーで隣にいたり、という感じできっかけはいろいろだ。
今年面倒を見たひとりは、いろいろと迷いが続いていて最終面接の前日にも自宅近くのカフェで会った。十分に採用基準を満たしていると思うが、本人に自信がない。これは、最終のような局面では、大変危ういパターンだった。
さて、自信を持たせるためにはどうするか。僕は、この日初めてある”言いまわし”をして、自信をつけてもらおうと思った。
=======================================================
「で、最終を前にして自信はあるの?」
「いや…ちょっと…」
「まあ、ここで自信があり過ぎても困るんだけど、あまりに頼りないと内定出しにくいんだよね」
「どうやったら、自信つきますか?」
「じゃあ、君は後輩に自信つけさせたい時どう言う?」
「う~ん、”自分を信じろ”…ですかね…」
「それで、自信つく?」
「…無理ですね…」
「まあ、文字のまま言ってもね。じゃあ、自信過剰な人と自信不足な人に共通点ってあると思う?」
「…エ?…考えてもなかったです」

>> 就活学生が自信をつける1つの発想。の続きを読む